コルナゴ部長こと中尾公一さんレポート「阿蘇満喫ライドと佐賀・長崎交流ライド」

今年の高岳の初冠雪は、11月10日でした。平年より10日早く、昨年より19日早かったそうです。その記念すべき「初冠雪の日」の満喫ライドをご紹介いたします☆彡

寒そうにしているが凍えている。雨に濡れて強風の中、気温は2度、寒さ以上に私のリアのブレーキがまったく効かないので、この先も長い下りがあることから引き返した。このあと0度まで下がり、振り返ると高岳は初冠雪していた。
11月10日、サイクルボール阿蘇イチの代替コース120kmを阿蘇満喫モニターライドで走ってきた。50%の雨予報によりエントリーされている方が次々とキャンセルされたが、最後にひとりの女性が残った。普通は中止の連絡をするところ、パリ・ブレスト・パリを完走した日本人女性10名のひとりだからそのまま当日を迎えた。
小雨降る朝、集合場所に行くとGOR-TEXに身を包むバンバンさんがすでに待機されていた。「雨もまた趣きがありますね」と強気で挨拶したが、どこで引き返そうかとすでに考えていた。
2人で雨の坊中線を上り始めた。阿蘇観光の看板道路だが平日のこの天気にはクルマもバイクも通らず静かだった。高岳と根子岳が望める大曲で雨と風が強くなった。
赤水線の分岐まで来ると一気に冷え込んだが、オールウェザークロージングのPBP完走者は、ありのままの自然の中の行動を楽しんでいるかのようだった。ここから長い下りになるのでフードの紐を締め直し下り始めた。ブレーキを当てたその時だった。効かない、フロントもリアも、ワイヤーが千切れるぐらい引いても氷の上を滑るかのようにブレーキが効かない。しばらくするとフロントだけ効き始めたので、徐行しながらバンバンさんが待つ阿蘇イチの第1チェックポイントの米塚まで何とかたどり着くことができた。
前輪のブレーキが効くようになったのは、リム面とブレーキシューが乾いたからで、後輪がいつまでたっても効かなかったのは、水しぶきを常に受けて濡れたままであったからだ。通常走るドライの状態ではブレーキ制動には問題ないものの、ウエットになると効かなった原因は、かなり交換していないブレーキシューの劣化ではないかとその時は思った。
その後、大津町のミルクロード沿いに移転されたGINRINさんに見てもらったら、ホイールのリム面に加工してあるエグザリットの摩耗だった。店内あるマビックのホイールのエグザリットの溝に比べると明らかに擦り減っていた。ブログで調べたら2019年4月以来雨天走行はしていなかった。今回は下り始めてすぐに気付いたからよかったものの、下りの最中に突然の雨だったらと思うとゾッとした。
私のホイールはエグザリット加工のため通常のリムブレーキより効きは良かったが、目視できるブレーキシューの減りだけではなく、今回のようなリム面の劣化によることもあるので、皆さんも一度ウエット状態で確認されたがいいかと思う。

ブルべをされるバンバンさんのバイクは、数泊の長距離の走行はもとより、雨天や夜間走行を想定した道具が備えられている。ブルべとは200kmから1400kmのルートに従って走行し指定されたチェックポイントを通過してゴールを目指すロングライドのサイクリングイベントだ。バンバンさんはブルべの最高峰とされ、4年に1度開催される世界最古のサイクリングイベントである「パリ・ブレスト・パリ」1200kmを2019年初参加され完走されている。

バンバンさんの宝物、2019年パリ・ブレスト・パリの想い出の写真を提供してもらったので紹介する。これはチェックポイントを通過するパスポートみたいなブルべカード

難易度、受け入れ態勢、運営を含めて世界最高峰だったそうだ。

コースはパリを出発し西に向かい610km先のブレストで折り返してパリに戻る1219km。

4年に1度のBRMの祭典には、66か国から6673人が集まり日本からは392名の参加者があった。そのうち女性は38名、全体の完走率は65.3%、日本人は56.3%、日本人女性完走者10名のひとりがバンバンさんだ。

記念メダルには88時間48分の完走の証

今までブルべをされる方と一緒に走ったことはあるがほとんど女性だった。ひとりで自転車旅をされる方も女性が多かった。いずれも縁遠い分野でお話を聞かせてもらう度に驚きの連続だった。私は旅行に行く際に「何が必要でないか」ということを考えることが苦手だ。「もし」を連想してしまうので、シンプルで最小限度の装備にすることができず荷物が多くなってしまう。全ての装備を知恵に置き換えることができないのだ。バンバンさんは走力も必要だが、環境に応じた適応力、そして計画が7割と言われている。
パリ・ブレスト・パリはオリンピックみたいに4年に1度の開催なので次は2023年、すでに準備されているバンバンさんだが、エントリーを目指そうと思われている方やブルべに興味がある方を対象に、今までのブルべの経験と2019年の貴重な体験を聞けるライドも要望があれば開催してもいいかも知れない。

バンバンさんと駐車場で会ったらすぐに2冊の本を持って来られた。ひとつは阿蘇サイクリングガイド本、内容が濃くて知らないルートや立ち寄り情報が豊富だとうれしい評価をいただいた。

もう一冊は「旅ぎゃる!日本じゅーだんチャリきこー」。川喜田ミツオさんのコミック本で鹿児島は指宿に住むギャルが北海道に行くと決意したことから始まる長距離自転車旅の物語。そこに阿蘇が出ていると教えてもらった。
では、極寒のライドの続き
米塚から坊中線までの上り返しであらためて思ったのが、自転車は4%くらいの上りが一番安全で会話ができる速さでもあり楽しいということだった。ブレーキが効かない悪夢のような体験で身に染みたことだった。

バンバンさんはディスクブレーキで雨天でも制動力に影響しないので坊中線からは下りは先に行ってもらった。私は今まではリムブレーキ派だったが、もし次のバイクを買うとしたら、絶対ディスクにしようと、濡れたグローブの気温0度のダウンヒルを痺れる指で効かないブレーキを握り締め亀みたいな遅さでオロオロと下る情けなさに心したのだ。

風で膨らみガサガサするストームクルーザーはやはり山登り用、下は普通のカッパで表面からは雨の影響はないものの、蒸れて蒸れての苦行、それに下から吹き上がる水しぶきでシューズカバーもろともずぶ濡れ、やはりサイクル用じゃないと意味をなさない。

道の駅阿蘇に着くとエアコンで暖かい情報館の中は別世界だった。自販機のホットの缶コーヒーは寒さで感覚の無くなった指をほぐしてくれた。さっきまで極寒の体験は嘘のようだったが、行かなかったことより100倍良かった。次は全ての装備を知恵に置き換えることができる、そんな体験だった。苦あれば楽あり、苦あれば食あり、温かいもの食べに行こうと話し合った。

11月2日は奈良の修学旅行生の草原ライド体験を橋本君と2人で西小園牧野を案内した。生徒さん60名だったので2班に分け、あそBe隊の草原ウォーキングと交代で体験してもらった。修学旅行は今回で2回目なので受け入れの要領は分かっていたが、女子中学生なのでどの程度乗れるのか、それと小さいサイズのバイクは少ないのでちょっと心配だったが、草原に響き渡るほどの歓声で楽しんでもらえたようだった。前回もだったが一番感動されたのは実は先生だった。

11月4日は大岡環境副大臣と環境省の皆さんを草原ライドに案内した。
自転車はかなり乗れると聞いていたが、お会いすると革靴を履かれたスーツ姿だったが、フルサスのe-MTBに跨るなり、いきなりウィリーされて驚いた。名刺を見たら滋賀一区、輪の国びわ湖・ビワイチの地なのでそうなのかと思った。スタートすると後ろにぴったりと付かれるのでスピードを上げると、後の方は見えなくなりほとんど2人で話しながら走った。草原ではe-MTBと相性との良さにガンガン乗り回され、農業資源である草原を観光資源として活用する取り組みにかなり納得されていた。

11月5日は伊万里にあるホテルがサイクルツーリズムに取り組まれており、佐賀・長崎のコース試走や現地の方との交流会に行ってきた。

サイクリングによる窯元巡りは好きなところで立ち寄りながら走るのが楽しい。

日本とベルギーのチームに所属され自転車競技2020年ロード強化指定選手の牧瀬翼選手の出身が伊万里市であり、地元のサイクルイベントに積極的に取り組まれている。今回は一緒に走って阿蘇との相互交流についてお話する機会があり、12月4日に伊万里で開催されるサイクルイベントのお手伝いをすることになった。

長崎県川棚町の片島魚雷発射試験場跡を訪ねた。
廃墟となった近代文化遺産や軍事関係の多く残る長崎県の遺構のひとつだ。

屋根を失った廃墟の中央に茂った樹々が独特の雰囲気を放つ。2015年に公開された細田守監督の長編アニメ映画「バケモノの子」に登場する場所でもある。
佐世保の西海橋の近くにあるコンクリート製の3本の針尾無線塔に行った。みかん山を通って行くと突然、300mの正三角形にそびえる136mの3つの巨大な塔が現れた。太平洋戦争の勃発の口火となった真珠湾攻撃の暗号文「ニイタカヤマノボレ」を中継したと伝えられている。ちょうどNHKの取材があっており教育委員会の方がいらして、自転車でここを訪ねる方が多く、その際にバイクラックがあったがいいのか、それは木やアルミなど素材は何が良いのかと尋ねられ、詳しくお話しするとそのお礼にと普段は立ち入り禁止のところまで入り説明していただいた。

地元サイクリストに案内してもらった佐賀の窯元巡りと長崎の歴史遺構巡りは旅感覚になれてとても満足だった。九州にいれば他県だが遠くの方から見れば移動時間の壁は低い。それに伊万里焼・波佐見焼、そして有田焼の窯元巡りは九州観光の強みであり、サイクリストにも相性がいい地域資源のひとつとして、雨天対策・広域ルートを含めて捉えることは可能だろう。
遠征3日目、私は予定があったので長崎で開催された「ツールドちゃんぽん」に参加できなかったが、一緒に行ったメンバーはゲスト参加されていた弱虫ペダルの作者渡辺航さんとお会いすることができたようだ。このようなサプライズも地元サイクリストあってのこと、今後も相互交流を深めて広域なルートも案内できるよう取り組んでいきたい。

 

 

 

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