コルナゴ部長こと中尾公一さん最新レポート「阿蘇を走るインバウンドサイクリスト」

コルナゴ部長こと中尾公一さんから「阿蘇を走るインバウンドサイクリスト」が届きました。
阿蘇の大自然を満喫できる牧野ライド。
近頃は、日本国内だけでなく海外のサイクリストのお申し込みも増えてきました。
みなさまも大草原の中、サイクリングを満喫されませんか?
それではご覧ください。

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阿蘇市でサイクリングやトレッキングツアーを開催している牧野ガイドの方は、円安効果かも知れないが幅広い国々の外国人の案内に忙しいようだ。私もガイド仲間から阿蘇を走りに来た台湾とシンガポールのサイクリストグループのガイド依頼があったのでその紹介と、沖縄から自転車仲間が家族旅行に阿蘇に来られたので朝のすきま時間を利用した牧野ライドのこと、道の駅阿蘇に導入された牧野アクテビティに便利なラジコン草刈り機と屋外使用の簡易トイレ、そして最後にスポーツバイク31社のブランドが集まった試乗会「Demo day in阿蘇」のその後について紹介する。
シンガポールや台湾のみなさんの行程は、空港はすべて福岡、ハードケースに入れたロードバイクの輪行で阿蘇に3泊、自走で湯布院に移動して2泊というパターンが私が案内した方々に多く、同じメンバーで欧州や日本各地を走りに来る旅慣れた方が多いようだ。
(参加者に子供さんはいない、写真はサポートカーの山内君の息子さん)
慣れない土地を走る外国のグループの方にはサポートカーは必須であり、いずれもサイクルピットオーナーの山内君がメカニックを兼ねて担当されている。彼のサポートカーには予備のロードバイク1台、エアコンプレッサー、メンテナンス工具、充電器、エイドキット、飲み物、補給食(おにぎりやバナナがリクエストされる)、各人の防寒具やレインウェア、散策用のスニーカー、それに外国の方によくあることだが途中で買ったフルーツなど乗せることもある。
山内君の大型のサポートカーは軽トラックが通れる幅の道が通行可能で、前輪を外せば15台程度ロードバイクをストレスなく収納できるので急な雨で中止する場合も安心だ。

星野リゾート界阿蘇もそうだったが、湯布院の高級旅館には自転車を置くスペースがない場合があるので保管用としても使うことができる。

また、数名なら乗車も可能なので突然の大雨や雷などガイドが走行することが危険と判断した場合や、台湾やシンガポールとの気温の差や、慣れない山岳コースにより体調が悪くなった人の収容などグループライドの不安も解消することができる。

彼らの飛行機輪行はハードケースなので、前後輪とペダル以外にもシートポストやハンドルも緩めることなり、慣れない人が組むトラブルもよく見受けるし、最近はほぼディスブレーキなので組んだ際に微妙な調整が必要な場合が多い。それに重大なトラブルの際にも何とか動くようにしてくれる腕のいいメカニックの帯同は有難い存在だ。このように山内君と彼が運転する大型バンは、阿蘇を走りに来る外国人サイクリストグループにとって安心・安全を担保してくれる存在になっている。
これは前職のときに2回案内したシンガポールのみなさんが、昨年阿蘇・湯布院遠征に来られ山内君と案内したときのもので、年に2~3回世界各地へ遠征する彼らにとって山内君と大型サポートカーはパーフェクトなライドとロジスティクを可能にしたいへん喜ばれた。
そこで今年10月、彼らの長野・岐阜遠征の際にも山内君に依頼され、昨年9月に案内した台湾のグループのみなさんも、今月末の富士山周辺の遠征に山内君にお呼びがかかり、それぞれ10日間ほどの遠征サポートをされる。阿蘇で安心快適なサポートを体験された外国人サイクリストには、日本に来る際にプロフェショナルな山内君は欠かせなくなり予約リストの1番になったようだ。

昨年来られたシンガポールのメンバーで、今年4月に案内した別のグループにいたオーストラリアのマイクさんと再会した。前職で2回、昨年と今回の計4回一緒に走っただけだが、昔から友人みたい思えて嬉しくて肩を抱き合った。彼は10月の長野・岐阜方面遠征にも来られるとのこと。彼らにとって日本に10日ほど走りにいくというのは、私にとっては1~2泊の遠征に行くようなものかも知れない。そんな余裕がある人たちだが、みなさん紳士的で私たちにとても気を使い、無理なことは一切言わない自転車乗りだ。このようなリピーターを増やしていくために、自分の能力を活かして指名される仕事をすることが経済的に成り立つサイクルガイドではないかと思う。
牧野を活用したE-MTBライドやトレッキング、トレイルランなどのフィールド整備に、道の駅阿蘇に導入されたラジコン草刈り機の牧野ガイドを対象にした操作講習会に参加してきた。今までは牧野ガイドが集まって草刈機で整備していたが、慣れないとたいへん危険であり草を刈る面積も広大なため、軽トラックへの積み降ろしから草刈りまでひとりで出来る利便性の良さから導入されたようだ。
合わせて牧野アクテビティ用にガイドに貸し出される手動ラップ式排泄ユニット搭載の簡易トイレ「ラップポン」の説明会もあった。手動式ラップ機構は水を使わず、熱圧着と防臭素材の袋により排泄物を1回毎に密封するため、臭いも菌も漏らさず衛生的で排泄物(汚物)は個包装になっているため、後処理の手間も不要となる。組立や袋の取り換えも容易で、重量は5kg・12cmとコンパクトになり、保管や持ち運びも便利な屋外使用の簡易トイレはポップアップ式テントの組み合わせになる。


ラジコン草刈り機の説明を聞いたあとに、草が繁った牧野道の整備を兼ねて交代で操作してみた。レシーバーの取り扱いは簡単で草刈り機の後を付いていくだけなので疲れることもなく、女性でもラクラク使用することが可能だ。
ラジコン草刈り機も簡易トイレとポップアップ式テントと同様に、牧野ガイドに無料(燃料費のみ実費)に貸し出され、ガイドが自身の予定に合わせてフィールドの安全確認も兼ねて整備できることになる。このように道の駅阿蘇は牧野ガイドの活動をバックアップされている。
前回の牧野ガイド講習会では久留米の女性が参加され、今回は地域おこし協力隊として福岡から移住された方が牧野ガイドを希望されて参加されていた。自転車乗りなら定年後の生き甲斐としても牧野ガイドは面白いと思うし、移住して本業のステップアップにも有効だろう。いずれも自分の能力を活かし、指名されるサイクルガイドに挑戦されるのもいいのではないかと思う。

 
何度もチーム遠征で阿蘇に来られている沖縄のバイシクルキッズ店長の大城さんが、家族旅行で阿蘇に来られると聞いたので、迷惑にならないよう奥さんと娘さんがゆっくりしている朝の2時間を利用したE-MTBの牧野ライド体験にお誘いした。

コースは道の駅阿蘇から朝のサイクリングを兼ねる自走で行けて、ラジコン草刈り機で整備したばかりの眺めのいい狩尾南山牧野だ。井上君とミユキさんも参加されたので話しも盛り上がり楽しい朝のひとときとなった。

草原に響き渡る早起き鳥の声、阿蘇谷からは列車の汽笛、目の前を鹿が横切った。
朝の牧野は実に気持ちがいい。私たちがそうなので大城さんのテンションはマックスだ。沖縄の方で牧野ライドに案内したのは初めてのような気がするが、牧野フィールドもE-MTBも初体験の大城さんにはたいへん喜ばれこの感激を仲間にも伝えたいと話されていた。
牧野ライドは普通の服やスニーカーで走ることができて、ヘルメットやグローブ、パッドも無料で貸し出しできるので手ぶらでの参加が可能だ。荷物になる自転車用品が一切必要ないので本来の旅行に集中できる。

九州滞在最終日となる3日目の夜は、大城さんのリクエストで牧野ガイド仲間と奥さんと娘さんを交えて、宿泊されているゲストハウス阿蘇の森のバルコニーでBBQを楽しんだ。翌朝の牧野ライドは、疲れも残っているだろうとスタートは7時で宿に9時に戻ってきてその後、奥さんと娘さんと朝食を取ってもらい結果的にみなさん満足されたようだ。
もっと早い日の出の時間から走る「阿蘇の大自然が生み出す騒然たるスペクタクル体験」なんてもいいかも知れないが、少しハードルを下げてロードバイクの遠征旅でも、このような家族旅行でも、朝のすきま時間を利用した2時間ほどのE-MTB体験は、ちょっとだけ早起きするだけで感動の体験ができるのでおすすめではないかと思った。
最後に前回に続きスポーツバイク31社のブランドが集まった試乗会「Demo day in阿蘇」のその後について紹介する。超精密工作機械メーカーで航空機ジェットエンジンの部品を手掛ける近藤機械製作所から生まれた高性能ホイールGOKISO。自転車乗りである近藤社長はチューブスレスタイヤのタイヤを外さないパンク修理方法「マクハル施工」を生み出し、「Demo day in阿蘇」のブースでご本人と奥様が施工の説明とパンク修理の実演をされていた。目から鱗の簡単で確実なパンク修理方法に、その場にいたサイクルショップGINRIN、しゃりん館、ワイズロード福岡天神店が施工方法を学び九州では3店だけのマイスター販売店となった。そこでGINRINにマクハル施工をしてもらい、パンク修理キットを購入したので紹介しよう。

マクハル施工の手順は、
 ①タイヤとビードの内側を脱脂する
 ②タイヤにシーラントを入れビードに付着するようにする
 ③タイヤに空気を入れホイール回し馴染ませたら全部抜き取る
これでタイヤの内側にラテックスチューブが張り付いたようになり簡単なパンク修理が可能となるが、自分ではできそうにないのでGINRINに依頼した。写真は私のタイヤを外すと液体のシーラント以外にホイールにべっとりと固まったシーラントが付着、これだけでもかなりの重さになる。これを剥いでから①の作業になる。

張り付いたシーラントを取り美しくなった。

バルブの根元のゴム部を脱脂してからマクハルを塗り装着、これでエア漏れを防ぐことが出来る。

②のマクハルを注入

③マクハルを抜き取ると約17mlのマクハルがタイヤ内に付着し、乾燥すると幕を張ったようになりタイヤを保護する。
マクハル施工の完成、以後タイヤの寿命まで施工しなくてよい。マクハル液は40%が水分なので17mlが乾くと10.2gとなり、かなりの軽量化と抵抗がない回転が図れる。
注意するのは施工するタイヤは新品であること、合わないメーカーのタイヤもあるのでマイスター販売店に相談すること。空気を入れる際にはCO2ボンベは不可であることだ。

マクハル施工動画

これがマクハル施工対応のロードバイク用チューブレス専用パンク修理キット6600円。MTB用は別売りである。
タイヤの内側に張り付いたマクハルが保護になるが、所詮ラテックスチューブのようなものなのでパンクは避けらない。そこでタイヤを外さずに修理できるこのキットの出番となる。
写真はONE PACKの中身。右のGOKISOの超精密金属切削加工されたニードルをパンク箇所に差し込み修理する通り道を作る。4つあるキノコのようなゴムパッチ1個を左のプラスティクに挟み、本体に装着したらニードルをタイヤから抜き、パッチの先端をパンク穴の上に乗せ、右上の白い容器のマクハル液をパッチの傘上下に塗り、パッチの傘がタイヤ内に入るまで力を入れ真っ直ぐ押し込む。挿入したらパッチの傘とタイヤ内側が密着するようゴムの軸の部分が伸びるようにテンションを付けて少し引き上げ、30秒後に上に引くとゴムが本体から外れてパンク穴を防ぎ、最後にカッターでタイヤから出た部分を切り取り、その上を手で擦って熱を与えると固着しパンク修理完了。タイヤの中に入ったマクハル液が付いたパッチの傘が、タイヤ内に施工されたマクハル粘着し一体化、これで応急的ではなく完全なタイヤに復活する。

マクハルパンク修理動画

こちらが近藤社長と後ろが奥様、全国の試乗会等イベントがあれば、お二人でマクハルの説明に行かれているようだ。阿蘇で奥様の熱心な説明がなければマクハルは知らなかったので、私にとって「Demo day in阿蘇」は大きな収穫だった。今後は、実際にガイド中やサイクルイベントでパンクに遭遇して、みなさんの前で体験した通りの修理を見せることができたら、自信を持ってマクハルをおすすめしたいと思っている。
私の体験ではマクハルのパンク修理が終わるまで約3分だった。それは面倒で力がいる苦手なタイヤを外す必要も、手を汚す必要もなく、多分初心者の女性でも現場で、ロードバイクチューブレスの確実なパンク修理がひとりでできると思う。タイヤを外すのが苦手の方は一度マイスター店で実際に体験してみることをおすすめする。

6月と7月の阿蘇満喫ライドと阿蘇満喫グラベルライドの予定です。
エントリーは道の駅阿蘇のサイトからどうぞ。
6月8日(土)阿蘇満喫ライド
6月9日(日)阿蘇満喫グラベルライド
6月29日(土)阿蘇満喫ライド

 

7月6日(土)阿蘇満喫ライド
7月7日(日)阿蘇満喫グラベルライド
7月21日(日)阿蘇満喫ライド

 

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道路情報や店舗情報など道の駅阿蘇Facebook道の駅阿蘇ホームページでもお知らせしておりますのでご活用下さい。

道の駅阿蘇(NPO法人ASO田園空間博物館)

TEL:0967-35-5077

HPhttp://www.aso-denku.jp/

阿蘇市内の地図はコチラから

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