コルナゴ部長こと中尾公一さんレポート「ツールド九州大分ステージ」

コルナゴ部長こと中尾公一さんから最新レポート「ツールド九州大分ステージ」が届きました!
大分ステージも、たくさんの方々が観戦に駆け付けました。
あの時の感動をもう一度‼ お楽しみください

 

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photo:ツールド九州2023実行委員会

10月8日、終日雨のツールド九州阿蘇ステージ観戦ツアーだったが、みなさん満足の様子で無事終わった。そんなちょっとした達成感に浸りながら、翌9日は福岡の自転車仲間と観戦ツアーでご一緒したロードレース界のレジェンド三浦恭資さんと最終日となる大分ステージを見に行った。

昨日までの成績により大分ステージのスタートラインの前列に並んだ4人は右から、
新人賞      留目夕陽(EFエデュケーション・NIPPOデヴェロップメントチーム)
個人総合 1位 アンドレイ・ゼイツ(アスタナ・カザクスタンチーム) 6時間15分50秒
ポイント賞1位 兒島直樹(チームブリヂストンサイクリング) 31p
山岳賞   1位 ベンジャミ・プラデス・レヴェルテ(JCLチーム右京) 44p

総合首位のアンドレイ・ゼイツからタイム差1分以内に7名おり、27秒差の3位には阿蘇ステージ3位の留目夕陽がつけている。2位のアントニオ・ニバリと留目との差はわずか2秒。スプリントポイントのボーナスタイム次第では逆転できる差だ。そんな期待に胸膨らんだ大分ステージとなった。


福岡、熊本、大分3県を舞台に開催された国際自転車ロードレース「ツールド九州2023」の最終日となる大分ステージ129キロは、オートポリスのサーキットをパレード走行のあと3周して、高低差700mを駆け下り、日田市内の1周11.5kmの周回コースを5周する今大会唯一の平坦コースにカテゴライズされている。


オートポリスに着くと選手たちはまだ来ておらず、広い駐車場には往年の日本の名車が次々と九州各地から自走で到着してきた。

幻の名車で映画007シリーズ『007は二度死ぬ』にも登場するトヨタ2000GT、低く構えた流麗なスタイルは驚きだった。1967年デビュー、最高速度は220kmのレーシングマシンのエンジンをかけてもらうと、エンスーには泣けてくる野太い音に酔いそうだった。


日本初のロータリーエンジン搭載コスモスポーツは前期と後期の2台が揃った。自走で汚れたボディを拭いた後は主催者から配られた専用のステッカーを張られていた。

オーナーに尋ねるとオートポリスサーキット場のパレード走行を先導するとのこと。FIAグレード2の国際公認レーシングコースという日田市の観光資産を活かした取り組みに三浦さんと感心するばかりだった。


チームカーが着き始めたのでパドック行くと、三浦さんがEFエデュケーション・NIPPOの大門監督を訪ねて選手を紹介してもらった。到着したばかりでまだ着替えていない中央の半ズボンが留目夕陽選手、個人総合でポディウムに立てる位置にいるので、この大会を機に日本のサイクルロードレースファンにアピールして欲しいものだ。

左端が1990年代にヨーロッパ、そして日本で活躍された橋本健さんの息子さんの橋川丈選手20歳、ベルギー生まれのベルギー育ちで今年のツアーオブジャパンが日本の初レース、お父さんをよく知る三浦さんが可愛がられているようだ。


雨の阿蘇ステージではニバリ弟に競り負けたものの堂々3位、ケニーロードでも集団の中で何度もアタックをかけていたクライマー、将来が楽しみな選手だ。


次に訪ねたのがアスタナ、イタリアンなバイクはカッコいい。塗装の感じはV3RSに似ている。


アスタナのコーチのミズロフさんは三浦さんの元チームメイトで久し振りに再会された。「お前、体形全然変わらんな」みたいなことを話されていた。


ミズロフさんに三浦さんが仲の良かったカザフスタンの選手のことを尋ねるために、今回アスタナの通訳で一緒に阿蘇走ったことがあるレイコさんに間に入ってもらった。


レイコさんに紹介してもらって念願のヴィノクロフ監督にお会いできた。優しそうな小声の語り口、温和な方だった。三浦さんは一緒に走ったことがあると話されていた。

サイクルフォトグラファーの辻啓さんにもお会いできた。
2017年ジロのステルビオ峠でお会いし、一緒に写真を撮ったことを話したら憶えておられてびっくりだった。

このあと10時30分にはオートポリスを出ないと交通規制で日田市内に行けないとの情報に、まだまだ三浦さんもお会いされたい方は多かったが急いで後にすることにした。日田市内には選手が走るコースを車でトレースして向かったが、オートポリスのゲートを出ると下りの連続の上にウエットコンディション、それに日陰が多く滑りやすい感じだった。


photo:ツール・ド・九州2023実行委員会

ここから写真がないので実行委員会撮影の写真で紹介する。
オートポリス定番の霧の中スタートして最初のコーナーから下りが始まる。3時間耐久ロードレースで何度も走ったことがあるが、サーキット場なので路面に異物がなくタイヤの空気をパンパンに入れて全開で走っていた。ヘルメットはしっかり装着しないと風圧で飛ばされそうになる。


photo:ツール・ド・九州2023実行委員会

2周目には中間スプリントポイントが置かれている。

日田市内の周回コースに向かう途中EFエデュケーション・NIPPOの留目選手の落車を知った。オートポリスを出てからの下りで落車に巻き込まれた。

留目選手は腰を強く打つ重症で救急車で搬送されリタイヤとなってしまった。

photo:ツール・ド・九州2023実行委員会

松原ダムを通過する集団


日田市に着いたら日田市内に詳しい自転車仲間と合流して、周回コースのレースまで時間があるので昼ご飯を食べようと話すと、鳥栖出身で久留米ラーメンが懐かしい大阪在住の三浦さんがラーメンをリクエストされた。そこで案内してもらったのは来々軒、あっさりと美味しくて三浦さんも満足の様子だった。


鉄板に乗ったパリパリ麺の日田焼きそば。生麺をサクッと湯通しして、鉄板でパリッと焼け上げたものでシャキシャキもやしがいい感じだ。

photo:ツール・ド・九州2023実行委員会

レースに戻ろう


photo:ツール・ド・九州2023実行委員会

集団が着く1時間前に日田市街地周回コース付近に到着。


日田市役所の交差点から歩行者天国となって、メイン会場は食事の出店やチームサプライヤーの自転車グッズの販売など大賑わいのお祭り広場になっていた。


メイン会場から大原公園まではキッチンカーがずらりと並んでいた。


松尾神社の鳥居横に設置された大型モニターの前には人が多くて行けない。

その近くも人だらけで、そのほとんどが子供連れの家族、小中学生、カップルに年配の方、自転車レースってこんなに人気あるの??

オリジナルTシャツ付きの有料観戦エリア5000円というもの余裕がある人の選択肢だろう。

50m先のスパークル応援グループの前で観戦することにした。


photo:ツール・ド・九州2023実行委員会

ライアン・カバナ(キナンレーシングチーム)、ベンジャミン・ダイボール(ヴィクトワール広島)、デクラン・トレザイス(ARAスキップ・キャピタル)の3人が最初に周回コースに入る。

photo:ツール・ド・九州2023実行委員会

1分40秒後に第1集団が周回コースへ、私たちは右の電柱あたりから観戦、選手が通り抜けると凄い風圧に観客の驚き声が続いていた。

スパークルマスコット「レクス」は4頭の応援

スパークル沢田選手

スパークル住枝咲哉選手

photo:ツール・ド・九州2023実行委員会

大分ステージはARAスキップ・キャピタルのデクラン・トレザイスが2時間57分32秒で制した。

photo:ツール・ド・九州2023実行委員会

大分ステージ4位は集団から抜け出した岡本隼(愛三工業レーシングチーム)がベストジャパニーズライダー賞に、山岳賞はベンジャミ・プラデス・レヴェルテ(JCLチーム右京)、ポイント賞は兒島直樹(チームブリヂストンサイクリング)となった。

ゴールシーン、列車が通過駅を通るときのような風圧に観客は驚いていた。

チームを訪ねてみた。スパークル大分の黒枝咲哉選手はインタビュー中、黒枝士揮選手は落車して足の治療を終えて包帯を巻かれていた。


三浦さんと仲の良いマトリックスのホセ選手も落車で痛々しい。
伊万里や佐世保を一緒に走ったシマノの井上文成選手は落車で病院治療中だった。

スパークル大分からキナンに移籍した孫崎選手、スパークル応援団は大きな声で声援を送っていた。


ここから三浦さんの教え子のみなさん、大分ステージ4位の愛三工業レーシングチーム岡本選手

ブリヂストンの窪木選手

キナンの山本元喜選手
三浦さんは笑顔だが鋭い一言メッセージで仕事を終えたそれぞれの選手を労っておられた。

大阪在住の三浦さんは高校までは佐賀県鳥栖市で過ごされたが、練習したのは福岡県久留米市が多く、九州男児としてVC福岡には是非とも頑張って欲しいようだ。

会場では多くの自転車仲間と再会ができた。自転車は自分の仕事や名刺だけでは出会うことがない、かけがえのない友人と巡り合うことができる。そんな生涯の友人と出会うスポーツは素晴らしい趣味だと断言する。

スパークル大分の住吉宏太選手は自身のSNSで大会の感想を選手の目線で述べられている。

「たくさんの方の努力のおかげで、本当に盛り上がった良い大会だったと思います。沿道には切れることのない観客とたくさんの歓声。走りながら、地元九州でこんな光景が見れることにとても感動しました。

このレースで初めてサイクルロードレースを目にした方もきっと多いと思いますし、サイクルカルチャーを根付く大きな一歩を踏み出せた気がします。初開催の大会としては大成功だったのではないかなと思います。」


総合優勝にあたる個人総合時間賞は、熊本ステージを制したアスタナ・カザクスタンチームのアンドレイ・ゼイツが受賞。見事、初代チャンピオンに輝いた。2位には熊本ステージ2位のアスタナ・カザクスタンチームのアントニオ・ニバリが入り、大会競技ディレクターのグラハム・ジョーンズ氏の予想通り、「阿蘇ステージが総合優勝の行方を左右する」という結果になった。そのような世界が認めるコースを、華麗なダンシングを披露しながら、時に顔をゆがめながら急な坂を上る自分の姿を思い浮かべて、全国から阿蘇へ走りに来ていただきものだ。

 

 


 

 

 

 

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