コルナゴ部長こと中尾公一さんレポート  「五月晴れの阿蘇満喫ライド」

コルナゴ部長こと中尾公一さんレポート「五月晴れの阿蘇満喫ライド」が届きました。
とても気持ちの良い5月の風を一緒に感じられるような詳細なレポートとなっています。阿蘇、くじゅうの草原を満喫するライドの様子をみなさまもご一緒にお楽しみください。

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肌寒い雨が続いていたがひさしぶりに青空に白い雲が広がる爽やかな朝になった。この日の阿蘇満喫ライドはグライダーの離着陸場である久住グライダー滑空場を案内することに決めていた。少しタフなコースなので3つのセクションに分けて考えた。それに人出が多そうなので幹線道路は避けて車の少ない道をつないだルートにした。

 

ミルクロードには小嵐山越えだと前日の雨で滑りやすいので最短だがキツい上りの国造神社の道を選んだ。その褒美としてエル・パティオ牧場からうぶやま牧場までのヒゴタイロードと、大蘇ダムの先までの草原の道は、ため息が出るほど気持ちいいはず。池山水源で休憩したあとは久住連山に向かって走る素晴らしい景色が続く草原の道の上りになりヒゴタイ公園がゴールの第1セクション。

 

ヒゴタイ公園から442号出たらすぐに久住グライダー滑空場の入口になる。そこは、北にくじゅう連山、南に祖母・傾山系、西に阿蘇五岳という圧倒的な景観のダウンヒルが楽しめる草原の道である。その後は昼食場所のうぶやま牧場まで楽しくないコースだが、帰り道にはこのルートしかない第2セクション。

 

昼食後の第3セクションは国道57号からの町古閑牧野道は足が攣りそうなアップダウンの連続だが、阿蘇ライドでは定番の勇壮な根子岳が間近に見える町古閑展望所が待っている。最後は箱石峠のダウンヒルで完結する道の駅阿蘇発くじゅうライドである。

 

5月1回目の阿蘇満喫ライドは雨で流れた。この日も前日しこたま雨が降ったが天気予報通り嘘のような五月晴れの気温18度の朝になった。参加者は女性の方が1名来てくれたがいつもより上りの多いコースなので、みんなでサポートしてまたリピートしてもらえるよう集合した瞬間に対応を考えた。その女性サイクリストのメグミさんだが、実はかなり走れる方だったので普通にサイクリングを楽しまれたようだった。

 

阿蘇満喫ライドは先頭で案内する私と後方でサポートする道の駅阿蘇の下城さん、パンク修理や機材トラブルに際に頼もしい井上君、女性や遅れた方をサポートするミユキさんの4名でみなさんと走っている。

 

ところがGWの後半にミユキさんがプライベートでサイクリングしている際に落車された。右カーブでミユキさんを追い越そうとした車が対向車とぶつかりそうになり幅寄せされての落車事故だった。入院まではされていないが肩の打撲と股関節捻挫で通院治療をされているのでしばらくミユキさんは参加されない。なので復帰されるまで私たち3名で女性の方のサポートをするのでお気兼ねなくどうぞ。

いつもの集合場所である道の駅阿蘇に隣接する情報トイレ棟に立体地図が設置された。

ブリーフィングの際に立体地図を見ながらコースの説明ができるようになったので走行イメージが伝えられるようになった。

阿蘇は田植えの真っ最中だった。農作業の人に挨拶しながら走った。風がなければ水を張った田んぼに映った山の景色がおもしろい。阿蘇市役所から幸せの一本道を走って国造神社の上りに入る。ミルクロードまでは3.2km、わくど石のあたりの勾配は15%と厳しい。手野の水場で休憩してしばらく走ると視界が開け、左カーブの先の13%の坂をクリアするとミルクロードに出る。

やまなみハイウェイに出たら右折してミルクロードに入り、エル・パティオ牧場の前を通ってヒゴタイロードまでの区間が以前は石畳みたいに荒れていたが、今は再舗装され滑るように走ることができる。

うぶやま牧場までのヒゴタイロードと、左折して大蘇ダムの先までの区間は青々とした草原が360度広がって最高に気持ちが良かった。レーパンに半袖の人は、暑くも寒くない肌をくすぐるような五月晴れの風が心地よさそうだった。私は長袖だったが下はレーパンだったのでそう思えた。ミルクロードは、やまなみハイウェイから二重の峠の間まで素晴らしい眺めの連続だが、最近の休日は車やバイクが多くなったがこちらは静かで話しながらのサイクリングを楽しむことができる。

池山水源到着、何と乗馬のトレイルライドの方が来られていた。

エル・パティオ牧場から?車が多い舗装路しかないので違うはず・・・となるとくじゅう花公園近くのココペリウェスタンライディングか、先日E-MTBの試走で立ち寄った際に「草原を走る2時間コース」というのがあったので間違いないだろう。

中央のFさんは鹿児島からの参加だった。前日に家族と熊本入りされこの日は30km、57号を上る自走で来られた。家族の方はその間熊本市内観光で80kmのライドが終わったらまた自走で帰られるのでこの日は140km走られることになる。自走はともかくこのような家族旅行もありかと思った。

こういう方が参加されるのでいいところを走らせてあげたい。妥協は許されないんだな。

牛止めがある牧野道の四差路、この手前に放牧の牛が迷い込んで道を塞いでいた。角を立て吠えて威嚇するような様子だった。向かって来そうだったのでいつでも逃げられるよう距離を置いた。やがて引き返したが牛止めの効果は抜群。そんな珍しい遭遇に写真を撮ったのは下城さんだけ、ほかの方も私と同じで怖かったに違いない。

下城さんの写真、曇って見えない・・・

池山水源から右に曲がって1.5kmは我慢の上りになるがそれ以降は勾配も緩やかになり、この季節を五感で楽しんでもらいたい視界が開けた牧野の中を通る道は心地よかった。車はほとんど通らないので話しながらじっくりと時間をかけて阿蘇くじゅう国立公園のど真ん中を走った。そんな阿蘇ライドが凝縮された34kmの第1セクションのゴールがヒゴタイ公園になる。

ヒゴタイ公園から一旦442号に出て400m先を右折すると久住グライダー滑空場の道になる。手前の道は久住高原コテージや久住高原ビールを通る道でその先にも何本かダウンヒルを楽しめる道があるが、今回はグライダーが空に舞うイメージを体感するため3.7kmのこの道にした。

ここが1km下ったところ、絶景だがまだまだ。

ここだ、入口から1.6km

あまりにも眺めがいいので撮影会がスタート

全員少年時代にタイムスリップ

プロフィール写真にいい感じ








いいところだった。

3.7kmの久住グライダー滑空場の道は大好評だった。ここは日本学生航空連盟の九州地区におけるグライダーの活動拠点であり社会人一般のグライダー利用も行われている。



4差路に出たら左折し、久住高原ゴルフ場の前を通り1.9kmで奥豊後グリーンロードに出る。そこから131号まで3.7km、131号からうぶやま牧場までは7.7kmのアップダウンの連続でグライダー滑空場とは真逆でまったく楽しくない。よってその快楽と苦難により「ココロとカラダに溜まった老廃物を出すところ」という意識で53km地点のうぶやま牧場を目指す第2セクションだった。

うぶやま牧場で昼食のあとは、阿蘇やまなみリゾートホテル&ゴルフ倶楽部の前から57号を横断して、その地名の通りうねうねと波のようにアップダウンが続く「波野」に出て今が旬らしいスズラン自生地公園へ行って見た。

スズラン、小さな白い花。ほかの草に混じって目立たない。私たちにはあまり向いていなかったが一度見ることができたので納得。一旦57号に出て800m走るとドライブイン峠の手前から町古閑牧野道に入る。ここからはまたもやアップダウンが続くが根子岳がだんだんと近く見えてくる。

 

町古閑牧野展望所到着。
あとは根子岳を眺めて、箱石峠を7km下り、フラット道を6km走ればゴールである。

ここでも撮影会



ここが阿蘇の代表

ここがくじゅうの代表

https://ridewithgps.com/routes/42871214


山と草原が美しいばかりではない。早い時期に田植えの風景を眺められるのも、藤の花がまだ残るような幅広い季節感もいい。農作業している人に挨拶すれば声が返ってきてお辞儀までされる。鳥の鳴き声がいろいろ聞こえていた。知っているのはウグイスの「ホーホケキョ」、でもまだ鳴き始めで上手ではなかった。今年初めて聞くカッコウの鳴き声は低音でしっとりとしていた。それにくらべてコジュケイのかん高い「チョットコイ」は何キロ四方にも聞こえていそうだった。鳥の声が聞こえる静けさはサイクリングに集中できる。9時にスタートして16時30分に帰ってきた。その間、冗談言って笑ってばかりいた。実は足が攣りそうだったけど最高に楽しかった。そんな五月晴れの道の駅阿蘇発くじゅうライドだった。

 

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