コルナゴ部長こと中尾公一さんの「2022年最後のレポート」

コルナゴ部長こと中尾公一さんから今年を締めくくる、最新レポートが届きました。

「阿蘇をサイクリストの聖地に」と取組んでいらっしゃるたゆまぬ取組みと来年の抱負をご紹介して下さっています!ぜひご覧ください。

 

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2019年6月より道の駅阿蘇サイクルアドバイザーに就任して3年目となった2022年最後のレポート。昔から3年という区切りがある、小学校は3年を境に低学年と高学年があり中学、高校も3年と子供から大人になる教育については、3年をひとつの区切りとして生活してきた。

『石の上にも三年』ということわざがある。

『たとえ冷たい石の上でも三年間も座り続ければ暖かくなってくる』ことを表し、ご存じの通りつらくても我慢強く耐えればいつかは必ず成功するという意味だ。

私の場合は「我慢の」とか「辛い」とは真逆の、楽しい学びと多くのみなさんと接することができた3年だった。今後は新たな時代の流れや様々なニーズを沿って、阿蘇をサイクルスポーツで楽しむ活動に挑戦したいと思っている。

阿蘇サイクリングの魅力をより深く紹介するために、阿蘇カルデラの成り立ちなどの牧野ガイドのスキルアップ講座を阿蘇ジオパーク協議会事務局長の永田鉱樹さんを講師に招きASO田園空間博物館により3日間開催され参加してきた。

阿蘇は2014年にユネスコにより世界ジオパーク(貴重な地形や地質が残る自然公園)に認定され、4年に1度の審査において永田さんが海外のシンポジウムに登壇されるなど、阿蘇の国際的な存在感の向上に尽力され、2023年から4年間、阿蘇世界ジオパークの再認定に貢献された方だ。

阿蘇サイクリングの際に、北外輪山でよく見ることができる色の違う断層が噴火の際の火山灰である説明や、カルデラ湖について存在はあるものの、規模についてはネットで知ったことはひとつの「説」であることなど多くを学ぶことができた。

写真は永田さんの資料による阿蘇カルデラ北部の約2万年前から現在の内牧温泉付近から宮地付近と外輪山の環境変化イメージ図である。左上が21000年前以前でカルデラの斜面には針葉樹や落葉樹の存在があり、平地は沼で外輪山の上には草原があり、カルデラ床西部では河川や沼の水域環境であったとされる。

左下は12000年前で平地には常緑広葉樹が加わり阿蘇谷西部には湖が形成されている。右上は7000年前、湖がなくなり樹木が多く平地には沼があったとされる。右下が現在で草原は人の手で維持され、カルデラ斜面は落葉樹の2次林でスギやヒノキの人工林が多い。

21000年の縄文時代の草原の存在とはすでに人が野焼きをしていたのか、12000年前のカルデラ湖の存在、樹木や地層による永田さんの説は実に興味深く3日間の講義はあっという間に終わった。今後は学んだ知識をもとに阿蘇カルデラの案内に役立てたい。

 

12月27日は自転車で走行中の落車時の対応や応急処置などを学べる安藤隼人さんの「サイクルセイフティ」が北九州のドライビングスクール折尾で行われ、将来牧野ガイドのスキルアップ講座として活用できるかを視察するため、道の駅阿蘇から下城さん、サイクルイベント担当の東谷さん、阿蘇市役所観光課の宮岡さん、それに私の4名で参加してきた。

「サイクルセイフティ」は、スマートコーチング代表の安藤隼人さんと消防局の現役救急隊の講師のもと、事故が発生した際の安全確保や、サイクリストが車を止める際の視認性の高い動作と車側からの視点の体験など、頭で分かっていても現場では身体は動かないため、自動車学校を貸し切って車を入れたシナリオトレーニングとなっている。

座学として自転車事故における二次災害防止と安全確保について、サイクルスポーツ特有のファーストエイドの知識と技術について、地域医療に即した救急体制の理解と救急隊に引き継ぐまでの対応と搬送の連携について講義と実習があった。

事故発生から安全確保、状況評価、初期評価、全身観察、救急隊の到着まで詳細観察・処置、救急隊へ引き継ぎの流れとなるが、安全が確保できなくても呼びかけに応えなかったら119番通報となる。

搬送実習と一般のCPR(心肺蘇生)・AEDの実習

座学や室内実習のあと屋外の教習コースで安全確保実習と総合シナリオ実習となった。

座学や室内実習で学んだことは現場では緊張と動揺で身体が動かず、繰り返すことや客観的に見ることで理解を深め、車を入れてトレーニングすることの重要さが分かった。

安藤さんのサイクルセイフティ講習会は、セレクション南九州が主催された2018年以来2度目だった。現在は一部上場の自転車販売企業の社内研修にも採用され、今年は全国で一般公募開催が3回、企業や団体誘致開催が5回あっている。

来年のツールド九州のレースに伴うサイクルツーリズムも盛り上がりを見せており、今回は鹿児島、熊本、大分、長崎福岡、山口など近県から16名の参加があり有意義な研修であったと一同感想を述べられていた。それぞれの立場で視察した私たちも、非常に素晴らしい内容だったので次年度以降阿蘇での開催を検討していきたいと思っている。

日本自転車競技連盟ルールブック(ロードバイク・マウンテンバイク・クロスカントリー競技)、日本トライアスロン連合救護規則に定められている安全対策や救護体制の要約を今回のテキストで知ると地域におけるサイクルイベント開催のハードルの高さが分かる。今後、サイクリングガイドの養成や検討をされている自治体や企業、サイクルスポーツに取り組んでいる団体などサイクルセイフティの講習は大切なことだとも感じた。

 

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道の駅阿蘇がサポートする「スパークルおおいたレーシングチーム」のシーズンエンドパーティに参加してきた。今期チーム5勝、チーム総合は2位という堂々たる好成績を収め大に盛り上がったパーティだった。会場に入ると熱気ある雰囲気とともに、スパークルのメンバー全員がスパークルカラーの淡いスーツで決められていた。新たなアパレルメーカーのスポンサーからのもので他にもサポート企業が増え来季への期待が高まっていた。

会場は西大分のライブハウスでスパークルのファン層にぴったりのところで、監督の挨拶から始まり、全選手の感謝の言葉、乾杯は恒例のスパークルメンバーが参加者全員にスパークリングワインをサービスされた。

料理はこちらも恒例のとなる竹田市のレストラン「Osteria e Bar RecaD」のデリバリーで桑島シェフ自慢のスぺインから取り寄せた巨大な鍋で作る具だくさんのパエリアなど地元素材の料理が並んでいた。

 

来季の新たなチームキャラクター

佐伯の浜田さんのゴジラの着ぐるみや姫野さんのサンタクロースも会場を沸かした。

沢田選手のハイラックスに飛び乗ったのは黒枝咲枝選手のゴジラ

最後に今期をもって退団する孫崎選手の挨拶は会場に涙をもたらした。メンバーも監督も泣いていた。特にメカニックの吉田柊哉さんは終始泣いていた。自分の実力を試したいとUCIコンチネンタルチームのキナンに移籍され、年明け早々ニュージランドのレースで走られる。スポーツ選手である以上仕方ないことだ。残念だがファン一同これからも応援されると大きな拍手を送られた。

スポンサー企業の挨拶では下城さんがスピーチされた。「九州をひとつに」をテーマに掲げるスパークルに県境はない。年明けて1月22日(日)にはスパークルメンバーが阿蘇満喫ライドにゲスト参加される。スポーツによる地域の活性化を今後とも協力して新たな時代に挑戦したいものだ。

黒枝監督からサプライズの挨拶があり来季はUCIチームとして戦われるそうだ。新たな加入選手については1月1日に発表されるとのことだった。大分という地方にプロサイクルチームを誕生させ、3年目にはUCIチームに格上げされる黒枝監督のチャレンジャー精神には頭が下がる思いだ。来年も大分詣でが多くなることだろう。

最後に退団される孫崎大樹選手の挨拶で2022年の私のレポートを終わりにしたい。今年もたわいもない内容に多くのみなさんに読んでいただき感謝しかない。2023年は3台目となる新たなバイクで阿蘇を走る。たまたま移籍されるキナンのバイクが来季から私と同じバイクになるということで孫崎選手と話が盛り上がった。チームは変わるがこれからの孫崎選手の活躍を応援したい。

 

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道の駅阿蘇(NPO法人ASO田園空間博物館)

TEL:0967-35-5077

HPhttp://www.aso-denku.jp/

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