畑の道、川の道、歴史の道を走る~未舗装路サイクリングの検証 

コルナゴ部長こと中尾公一さんより、畑の道、川の道、歴史の道を走る~未舗装路サイクリングのレポートをいただきました。
阿蘇の田園風景は、阿蘇のならではのここにしかない風景です。
今日は、この風景をお伝えしたいと思います。

未舗装路を走りたいサイクリストのために、田んぼのあぜ道や火山灰で埋まった川、車が通らない当時を偲ばせる豊後街道の区間を繋いだコースを、阿蘇サイクルスポーツ事業を主催するトリルムカンパニーの橋本君と、ブロガーでロードバイクコーディネーターの大関君、そして道の駅阿蘇の下城さんと私の4人で試走してきた。

自転車はスペックによる走行を確認するため、私と下城さんはマウンテンバイク(以下MTB)、橋本君はグラベルロードを想定した28cタイヤ装着のロードバイク、大関君は25cタイヤ装着の通常のロードバイクで検証してみた。

ルートは道の駅阿蘇をスタートして火山灰で埋まった区間の西岳川を試走、モーモーファーム・カップルズ周辺から宮地方面のあぜ道を繋いで霜神社へ。内牧へは西岳川沿いの九州自然歩道の砂利道を走り、湯浦や西小園のあぜ道を巡り田子山の麓を通ってアップダウンの林間コースとなる豊後街道へ。狩尾区のラピュタの上り口を横切り豊後街道が合流する県道149号に出たら再びあぜ道を繋いで黒川沿い、尾ヶ石東部小、阿蘇市浄化センター、眺めの良い本塚を通る40kmのコースになる。

九州自然歩道の区間は普通に車が通っているところもあるが規則が定かではないため、歩行者がいた場合は自転車から降りてすれ違うことにした。

最初に火山灰が堆積した砂防堰堤上流の西岳川の検証、泥状のところはなく火山灰が固く引き締まった状態でMTBはとても走りやすい。

見通しも良く気持ちよく走れる。

でも大関君のロードでは無理、橋本君の28cのタイヤでも埋まって走れない。

MTB用のフィールドとしては申し分ない。

凹凸も岩もない平坦

風景は確かに川、不思議なワクワク感に全員はじける。

火山灰は乾くと舞い上がるが、地下に水脈があるのか晴天続きなのに堆積した火山灰はどこも湿って固いコンデションで走ることができた。今までに経験のないフィールドだった。

火山灰は粒子が小さく車のフロントガラスに付着したものを拭き取ると傷が付く。大関君のカーボンホイールにベッタリと付着して草で取ろうとするも無理なので水洗いしなくてはならない。

近くにあるカップルズで水道を借りて洗車して難を逃れる。

モーモーファーム近くのグラベルを走って宮地方面へ

橋本君お得意のあぜ道へ

痛快!思わず笑顔、こんなところでも大関君のロードは問題ない。

笑顔で農家の人に挨拶しながら先頭を走る橋本君、田舎では大切なこと。

雨も霧も無いのに虹を発見

阿蘇らしい一直線の砂利道で霜神社方面へ、こんなところにも花を植えてあって、ちょっと感動。

目印がないので地図を見ながら最善のルートを探す

役犬原の霜神社到着

農作物を霜の害から守り五穀豊穣を祈る火焚き神事が行われるところだ。

まさに薫風に舞う鯉のぼり、

この季節、阿蘇ではよく見ることができる。

九州自然歩道に出て、まだ菜の花が咲く西岳川沿いの砂利道を走る。

内牧が見えてきた。

内牧では渡辺饅頭さんで「いきなり団子」で補給。皮はもっちりして少し塩気があり、甘くて柔らかいカライモと、まろやかなこし餡の組み合わせが絶妙、まだ温かかったので身体も暖まり最高にリラックスできた。もうひとつは「いしがき饅頭」、看板メニュだけにいつもながらの美味しさだ。私は甘いのが苦手だがここの饅頭は見逃せない。

湯浦のあぜ道から西小園へ、下から見るとかぶと岩がどれだか分らなかった。麓沿いの一本奥の下城さんも橋本君も初めて走る三久保の道を通って豊後街道へ。

ここが入口、豊後街道は今回のコースのなかでもアップダウンがあるグラベル区間だ。初心者や坂が苦手な人はカットすればいい。

しばらく上りが続きやがて短いが当時を偲ばせる石畳を見ることが出来る。

豊後街道は肥後(熊本)と豊後鶴崎(大分)を結ぶ全長124km(31里)の重要な歴史の道だった。江戸時代に参勤交代が制度化されたことにより、全国各地で街道の整備が行われた。豊後街道は肥後藩主の参勤交代のメインルートとして利用され、街道筋の大津・内牧・坂梨などは宿場町として栄えた。阿蘇から久住にかけての豊後街道は、起伏の激しい山道が多く、火山灰土でもあり雨のたびに土砂が流れるなど道の補修に大変手間がかかるため石畳が多かったと伝えられ当時の石畳がこの先と二重の峠に現存する。

内牧温泉の入口になる三久保から狩尾地区の区間(約3.2km)は、「無田」という湿地を意味する地名が多いことから、湿地を避けるため外輪山山麓の山手側を通ったのでないかと考えられ、この区間だけは現在の県道から外れているので当時の面影を残している。

そして難所エリアへ

長い階段、100mはあろうか!

  

MTBならではのエリアだ

 

下りの階段区間は10%強、カーボンフレームには衝撃あり過ぎ、

大関君は途中で断念、

アルミフレームに28cのタイヤの橋本君は何度も走っているので余裕でクリア。

最後の難所は狭くて急な上り下りの階段で谷を越える。クランプのトーマ君と一緒に来た時、彼はフルサスのMTBでクリアした。ここは相当なテクニックがないと無理。

上りは自転車を抱えなくてはならないのでE-BIKEの場合一人では無理かも知れない。

階段をクリアしたらひっそりした杉林の道となる。

竹林になると道も広い。多分砂防ダム工事で拡張したのかも。

ラピュタの上り口を過ぎると県道に出て、あぜ道を探しながら黒川沿いを気持ちよく走って、尾ヶ石東部小から阿蘇市浄化センターへ。

野焼きの後から新芽が出てきた本塚は爽快な景色が楽しめた。

眺めの良い本塚の南側は阿蘇ネイチャーランドのアクティビティが開催されている。

距離はフルマラソンとほとんど同じ42.25km、実走時間3時間20分だった。対象としては、平均速度は13kmも無く、全体の7割以上が未舗装のほとんど車が通らないルートなので難所がある豊後街道を外せば初心者でも安心して走ることができそうだった。安全面では車が通らないから並走して走ることも出来るし、ゆっくりとした速度なので話しながら楽しむことも出来た。

面白みとしては、「川の道」の火山灰で埋まった区間の西岳川は、多分誰も経験したことがない領域で不思議な感覚と走りやすさに無邪気になることができた。「畑の道」のあぜ道や砂利道は、阿蘇らしい解放感があり、農作業や農産物を間近で見ることができて農家の方との会話も楽しめるのでないかと思った。「歴史の道」の豊後街道は、樹々に覆われ雰囲気が全く変わる林間コースになり、石畳や石橋跡、工具のあとが残る巨石など当時を面影もあるが、何といっても100mはあろか階段の下りはスリル満点だった。

以上により今回試走した未舗装コースは、対象者も自転車のタイプも幅が広く、これまでにない阿蘇の魅力を安全に、ツボを押さえて、楽しむことが出来ることが参加した4人により実証することができた。今後、詳しくガイドラインを決めて紹介していきたいと思っている。

☆☆阿蘇アクセスルートのおススメはこちら!☆☆

 

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あかうしのあくびvol.25

 

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