皆様こんにちは、ゆうです。
今回は、草小積み(くさこづみ)についてご紹介します。
今ではあまり見かけなくなった草小積みですが、昔の阿蘇ではごく当たり前の風景でした。
草小積みとは・・・秋に刈り取った草を乾燥させ、冬の間牛や馬のエサとして使うために積み上げたものです。
阿蘇では、草を刈る → 牛馬に使う → 草原が守られる という循環が、長い間続いてきました。
草小積みは、そうした暮らしと草原文化を象徴する存在だったのです。
しかし近年、機械化や草原利用、畜産体制の変化などにより、草小積みを行う人は年々減少。現在では、阿蘇の草原の中でも草小積みはほとんど見られなくなっています。
かつて当たり前だった阿蘇の風景が、静かに消えつつある状況です。
そんな中、失われかけた草原文化と景観をもう一度取り戻そうと始まったのが、「草小積み再生プロジェクト」。
このプロジェクトでは、地域の方々や関係者が協力し、草を刈り、束ね、実際に草小積みをつくる取り組みを行っています。
草小積みは、草原景観の再生や生物多様性の保全、そして阿蘇の文化や歴史を未来へつないでいく大切な役割を担っています。



こちらが、そのプロジェクトで実際に製作された草小積みです。
草小積みは、阿蘇の自然と人の暮らしをつないできた大切な知恵。
この風景を未来へ残していく取り組みが、今、続けられています。

