コルナゴ部長こと中尾公一さんレポート「やまなみハイウェイを活かす観光プログラム」

コルナゴ部長こと中尾公一さんから、熊本と大分を結ぶ「やまなみハイウェイ」を電動バイクでサイクリングする視察ツアーのレポートが届きました。

阿蘇から別府まで自転車で九州を横断します。ぜひお楽しみください!

阿蘇から別府までのやまなみハイウェイ周辺を、e-BIKEとウォーキングで楽しむプログラム造成に取り組む東海大学の小林先生と、サイクリング初心者の参加者を想定した生徒さんを案内してきた。九州を横断するやまなみハイウェイを、サイクリングによって活かす観光コンテンツには、興味があると同時に20歳前後の目線による反応はとても勉強になった。

コースは阿蘇から別府までは約100kmあるので、e-BIKEで走るエリア以外は参加者とe-BIKEを運ぶ2泊3日のツアーが想定されていた。阿蘇周辺のスポットは詳しいが、くじゅう・長者原、それに湯布院や別府方面となると走ったことが少ないところや、初めてのところもあったので、道の駅阿蘇の皆さんと下見に行ってビュースポットや走行区間の安全を確かめた。

道の駅阿蘇から人とe-BIKEを車で瀬の本まで運んで牧野の道や林道が最初のサイクリングとなった。

次は瀬の本から牧ノ戸峠を越えて長者原までやまなみハイウェイのいい景色が眺めながら走ってもらった。

 

長者原から621号と40号は快適なサイクリングコースで歓声が上がった。立ち寄りスポットに選んだ「九重“夢”大吊橋」には、一般的な入口となる中村エリアと筌の口温泉を経由して白鳥神社方面からの北方エリアがあるが、車が少なくサイクリングが楽しめる北方エリアを案内した。

下見のお陰で紅葉と夢大橋が見ることができるスポットを案内できた。

地域の食に興味を示される小林先生は、この展望所で販売している地元名物「しらとりだんご」を食べられた。これは補給食となりサイクリングにはとても大事。

北方エリアは人も車少なく休日でも慌ただしくないので自転車で訪ねるにはおすすめだ。

日本一の高さの橋から、女滝、子滝、そして男滝の振動の滝を眺めながら橋を渡る。

メインの入口になる中村エリア側まで来たら引き返してサイクリングを再開して男池湧水群へ。

途中の道は少し狭いが紅葉を眺めてのサイクリングが楽しめる。

黒岳登山口となる男池の散策コースは、クヌギやブナ、カエデなどの原生林に囲まれている。これは樹齢450年のケヤキの大木。

ここも評価が高いスポットでペットボトルに男池の水を入れ替えられるところ。

男池からはe-BIKEは車載して、やまなみハイウェイに出たらサイクリングを再開した。

長者原のメインスポットとなる九重連山が迫る道標。

指山の先に三俣山、右に噴煙を上げる硫黄山、1762mの星生山の景観は、大観峰と双璧な阿蘇くじゅう国立公園の眺めだと思う。

大分と言えば「とり天」、長者原のレストランで楽しまれた。

昼食後はタデ原の自然観察会。九重の自然を守る会のボランティアガイドさんが案内され長者原ビジターセンターからの散策となる。

タデ原は久住火山群の山麓湧水池につくられた湿原で野焼きによって湿原環境が維持されている。その成り立ちや、タデ原の生き物のことなど、ガイドの方が分かりやすいクイズ形式で説明された。

初めて通った自然研究路や森林浴ゾーンは、くじゅうの自然が凝縮されているような体験だった。タデ湿原では、かつて放牧のため野焼きが行われていたそうだが、放牧されなくなった現在は、景観維持と文化継承のため、地域のボランティアによって野焼きが行われているそうだ。

初日はタデ湿原のウォーキングが最後となり長者原が1泊目となる。

2日目、長者原からは車で湯布院に移動し由布岳登山口からサイクリングを開始した。

直前まで雨が降っていたので路面がウエットで滑りやすく、車も多いためダウンヒルで狭霧台展望所やその麓までの走行は危険と判断し、試走で確認した人や車がほとんどいない牧野道の高台へ案内した。

上り始めるとすぐにこのような光景。残念ながら由布岳は雲に隠れている。

左に絶景を眺めながらどんどん上って行く。e-BIKEだから全員同じペースが楽しさを共有できる。

振り返ると由布岳が薄っすらと見えてきた。

到着、これを見せてあげたかった。

標高約680mの狭霧台展望所が眼下に望める高さからは由布院盆地や湯布院の街並みを一望できるスポットだ。

下に見える狭霧台付近では毎年、牛喰い絶叫大会が行われているが、それに挑戦するかのように男子学生さんは絶叫していた。

由布岳の頂上は顔を出さなかったが小林先生も学生さんも大満足の様子だった。

ここを出るとき男子学生さんが、「凄いです、凄すぎます」と、小さな声で感謝されるように私に話されて、ちょっと目頭が熱くなった。

慎重に下ってやまなみハイウェイに戻ったら、ここから先は車が多くなる下りなので車に乗り換えて別府まで移動した。

別府市と大分市を結ぶ国道10号線の「別大国道」には、歩道とサイクリングロードが整備されている。この国道は海岸線を埋め立てて整備された道路であり、片側はすぐ海で逆側は3車線道路と日豊本線の先は山になり、途中には大分マリーンパレス水族館「うみたまご」があるくらいで、施設も店舗も民家も信号もほとんどなく快適で安全なサイクリングが楽しめる。

スタートはサポートカーが駐車できる田ノ浦ビーチから

安全に走れる海岸線の道は実に心地よい。

 

別府市に向かって一枚

大分市に向かって一枚

阿蘇をスタートして、瀬の本、長者原、湯布院、そして別府と結構長く一緒に走ったので「壁」がなくなり、友達気分になれたように思った。これが自転車のいいところであり魅力のひとつだ。

2泊目の別府の翌日は、別府市内を街歩きガイドの方に案内してもらい、やまなみハイウェイを活かしたe-BIKEとウォーキングで楽しむプログラムが終了した。

小林先生も学生さんも、じてんしゃ旅で行く九州横断道路、やまなみハイウェイのハイライトの数々に感動されて、その魅力を味わい尽くされたのではないかと思う。

e-BIKEと車を使った、いいとこ取りのこのツアーは、経費がそれなりに掛かるので国内向けとして一般的ではないが、やまなみハイウェイの観光スポットに対して色褪せていない若い男女の反応は、インバウンドも想定できるのではないかと感じた。e-BIKE&ガイドウォークで楽しむ阿蘇くじゅう国立公園のツアープログラム、これからも楽しみな取り組みである。

 

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