コルナゴ部長こと中尾公一さんから最新レポートが届きました✨
「ツール・ド・九州2026」の舞台を試走し、箱石峠の美化と地域の物語を紡ぐ応援ライド。
一の宮から「幸せの一本道」を経て、決戦の地となる箱石峠のKOM区間での清掃活動や「あか牛おにぎり」の補給を交えつつ、白川水源やコキアが映えるあそ望の郷くぎのを経由して南阿蘇村役場のフィニッシュ地点までを走破🚲💨
道中ではインバウンド向け大入島ツアーの試走やラジオ出演、復興支援の報告とともに、フィリピンから自走参加した仲間との交流や「ナマステASO」でのインドカレーランチを堪能🍛🍴
次回予定される豊後大野スタートの最終応援ライドや北海道遠征、11月の復興ライドに向け、自転車を通じて地域と人々の絆を深める熱気あふれる一日となりました🍃
ぜひご覧ください🎵
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8月23日、第3回ツール・ド・九州2026応援ライドを開催した。
そのレポートに入る前に、最近はさまざまな方面から声を掛けていただき、自転車をめぐる活動がにわかに忙しくなってきたので、まずはその近況から紹介したい。
現在、道の駅阿蘇では、台湾のサイクリストを福岡・大分・熊本阿蘇へ招く事業に取り組んでおり、私もその一環としてコースの試走を行っている。
今回は、その話から始めよう。

台湾からサイクリストを阿蘇だけではなく、あまり知られていない九州各地へ呼び込む第一歩として、サイクリングツアーを手掛ける台湾の旅行会社を招いたファムツアーをこの秋に開催することになった。
現在は、道の駅阿蘇の下城さんをリーダーに、ガイドを務める私、サポートカーと撮影を担当するショウ君、宿泊施設や食事処の手配を担う旅行会社「MOYAI」代表の青木さん、そして台湾の関係者のみなさんとともに、打ち合わせやコースの試走を重ねている。
青木さんは、今年春から阿蘇駅にオフィスを構えて活動されている。

ファムツアーは、できるだけ多くの見どころを紹介したいという思いから、かなり密度の高い日程になりそうだ。
一方、本番のツアーは広域にわたるコースとなるため、昨年末に実施した韓国のインフルエンサーによるモニターツアーのアンケート結果を参考にしながら、無理のないスケジュールへと調整を進めている。

大分県佐伯市のコースでは、空の公園まで車で移動して、そこから絶景ダウンヒルと海沿いの道で佐伯港を想定していたが、昭和レトロな雰囲気が残る大入島も候補として良さそうだったので後日、ひとりで試走に出掛けた。
前夜に佐伯の寿司を味わい、その翌朝に大入島を走れば、目の前に広がる海の景色は一段と特別なものになるだろう。
昨夜、寿司職人の手の中にあった魚。
その魚を育んだ豊かな海を、今度は自転車で巡る。
そうすれば、この土地の食や人、暮らしが織りなす物語に触れられるのではないかと考えた。

大入島まではフェリーでわずか7分。
その短い船旅もまた、「自転車旅」を彩る魅力のひとつのように思えた。

港前の道路には、サイクリングコースの路面案内サインが設置されている。
進行方向を示す矢印と1kmごとの距離が表示され、自転車で走る人を島全体で歓迎しているような印象を受けた。
言葉が分からなくても伝わる自転車のマークと矢印は、海外から訪れるサイクリストにも安心感と好印象を与えるだろう。

前夜に味わった魚を育む海は、穏やかな佐伯湾から、やがて外海へと開けていき、目の前には豊後水道の雄大な景色が広がる。

どこか懐かしさを感じさせる漁村のたたずまいも、この島ならではの魅力だろう。

こちらは舟隠(ふなかくし)。
入り江に架かる細い道は、歩いて渡れるようになっている。
その由来や用途を明記した案内は見当たらないが、湾に延びる「海の細道」は、写真を撮りたくなる絶好の場所だ。
ただ景色を楽しむだけでなく、入り江の地形にも目を向け、「舟を隠す」という地名から、昔の人々がこの海岸をどのように利用していたのか、想像を巡らせてもらうのも面白いだろう。
このような内容で台湾のみなさんを交えて打ち合わせをしたところ大入島ライドが採用された。
佐伯の食と海の風景、懐かしい漁村のたたずまい、そして土地に刻まれた暮らしの記憶を、自転車だからこそ身近に感じられる場所だ。
フェリーで渡る短い船旅も含め、単に距離を走るのではなく、その土地の物語に触れるサイクリングコースとして多くのサイクリストにも提案したい。

次に紹介するのは、熊本のラジオ局FMKの番組「ゆっくりのんびりASO大陸」への出演である。
収録は、パーソナリティーの村岡章子さんと、私が自転車の練習の締めくくりによく立ち寄る菊池市の城山公園のベンチで行った。
話題は、現在開催中の「阿蘇くじゅう国立公園遊印めぐりライド」について。
放送日は8月29日だったため、ここでは事後報告となる。

ひょんなことから、思いがけず講演の依頼が舞い込んできた。
会場は、天神の新たなランドマーク「ONE FUKUOKA BLDG(ワンビル)」。
福岡がアジアや世界とつながることを意識して造られた都市の新しい拠点のように感じられた。
講演のテーマは「スポーツツーリズム×インバウンドの地方誘客」。
阿蘇における訪日旅行者の受け入れ状況を踏まえ、地域ならではの体験コンテンツやサービスについてというものだった。
私に求められたのは、ガイドの立場として阿蘇で実際に海外からのお客さんを迎えてきた現場の話だった。
そこで、「なぜ阿蘇はサイクリストを惹きつけるのか」「訪れた人は何に心を動かされるのか」、「そのためにはどのようなガイディングを心掛けているのか」、これを対談形式で50分講演するというものだった。
福岡での講演は8月26日に無事終わり、続いて9月1日に大分で、さらに日時は未定ながら熊本でも開催が予定されている。

道の駅阿蘇では、令和8年熊本地震復興キャンペーンとして、被災地の特産品を使った商品を販売している。
八代・氷川特産の「晩白柚(ばんぺいゆ)」や「吉野梨(よしのなし)」を使用した商品で、この取り組みを、これから紹介するツール・ド・九州応援ライドのブリーフィングで案内したところ、多くの方に協力していただいた。
みなさんの力が、被災地の力になる。八代・氷川特産の商品を、ぜひ手に取っていただきたい。
また、10年前の熊本地震の際、私は内牧温泉の旅館で働いており、被災後は3カ月にわたって休業を余儀なくされた。
営業を再開すると、すぐに多くのサイクリストが来館してくれた。
そのことが、涙が出るほどうれしかったことを今でも覚えている。
その後、阿蘇は震災前と同じように走れることを伝えるため、自転車仲間に宿泊を兼ねた復興ライドを開催してもらった。
それをきっかけに、サイクリストは少しずつ阿蘇へ戻ってきて、地域にもお金が落ちるようになっていった。
その経験があるからこそ、今回の復興ライドを計画している。
ただ、どこを走るのかを決めるにはまだ時期尚早であり、現時点では11月22日・23日に開催することだけを決めている。
よろしければ、ぜひ日程を空けておいていただければと思う。

では、ここから8月23日に開催した第3回ツール・ド・九州2026応援ライドの紹介に戻りたい。
今回は、城山展望所から下った先のやまなみハイウェイでツール・ド・九州のコースに入り、阿蘇神社前から国道265号で箱石峠へ向かった。
その後、高森の農免道路から国道325号のアンダーパスを抜け、白川水源前を通り、県道28号、39号、農免道路、県道149号を経て、フィニッシュ地点となる南阿蘇村役場までコースをたどるライドである。
参加者は、熊本から4名、福岡から1名、佐賀から2名、大分1名、鹿児島から1名の計9名。
各地から集まってくれたみなさんと一緒に、ツール・ド・九州の舞台をたどった。

この日は阿蘇山がくっきりと見えていたため、阿蘇神社までは、昨年の周回コースにも取り入れられた「幸せの一本道」を走ることにした。
昨年のコースは阿蘇山を背にして走る設定だったが、いつかはこの道を、今回のように阿蘇山へ向かって走るコースになればと思う。

箱石峠からの眺めは、やはり素晴らしかった。
箱石峠は距離6.3km、平均勾配4.8%。頂上はKOMとなり、そこからフィニッシュまではほぼ下り基調となる。
今回のコースは豊後高田をスタートし、竹田から瀬の本まで約22kmの上りが続く。
その後、箱石峠の麓まで下ってから再び上るため、この箱石峠が勝負の大きな分かれ目になりそうだ。

私たちが上る速度は10km少々だが、選手たちはおそらく30km近いスピードでこの峠を駆け抜けていくのだろう。
今年の大分熊本ステージは、周回がないため観戦ライドをする場合はここになりそうだが、フニッシュ地点までの移動は無理。
よって箱石峠かフニッシュ地点の南阿蘇村役場のいずれかになるだろう。

恒例としている清掃作業は、今回は箱石峠で実施した。
しかし、実際に歩いてみると、想像以上に多くのゴミが落ちていた。

清掃を終え、KOMポイントもすっきりと美しくなった。
やはり気持ちがいい。

コギダス協議会から提供していただいた補給食は、あか牛のおにぎりと饅頭だった。いつもながら、その心遣いに感謝したい。

箱石峠を越えたあとは、国道265号のアップダウンを抜け、下りから農免道路へ入った。
狭い道に左折して国道325号をアンダーパス、白川水源でトイレ休憩。
県道28号に入ると暑さが厳しくなるため、涼しい井手沿いの道を選び、あそ望の郷くぎのの裏手から到着すると、鮮やかな緑のコキアが迎えてくれた。
コキアとは、夏に緑色の葉を茂らせ、秋に紅葉する西アジアや中央アジアが原産地の一年草。
日本では、ほうき草やイソボウキとも呼ばれ、円錐形に整った丸くて可愛らしい草姿が特徴。
庭園や公園などで鑑賞用として栽培され、あそ望の郷くぎのでは、3年前に1000株を植え始め、昨年は5200株に増やして新たな名所にしようと追加で植えられ、今年も着々と準備が整っているようだ。

ここには2箇所水場あって、冷たい水を補給することができるので有難い。

当初はここで昼食を取る予定だったが、混雑して時間がかかりそうだったことに加え、補給食のおかげでそこまで空腹でもなかった。
そこで、赤水のジョイフル跡にできたインドカレーの店「ナマステ」は店内も広いため、昼食場所をそちらへ変更することにした。

県道39号から入るこの農道もコースに含まれており、やがて最後の勝負どころとなる県道149号へとつながっていく。

県道149号に出ると、写真のフィニッシュ地点となる南阿蘇村役場までは残り2.6km。
最後の200mが上りとなるため、レース当日は見応え十分だろう。
ここからは少し強めに走りたくなり、赤水まで向かうことにした。

定番ランチスポット「ナマステASO」は、店内が広々して10名以上でも待つことなく座れて、冷たい水もボトルに補給できるし、メニューも懐に優しい。
私がいつも食べるのは豆を煮込んだダルカレー。
豆のやさしい旨味とスパイスが疲れた身体に心地よく、ナンをちぎりながら食べていると、もうひと走りする元気が戻ってくる。
辛さは5段階あってこの日は4にしたがちょっと辛かった。
ここから13km、直線の農免道路からアピカ運動公園を抜けたらゴールになる。

今回のサプライズは、九重町から約50km自走で参加したフィリピンのキンちゃんだ。
介護施設で働く技能実習生で日本語も上手でかなり早い。
帰りも当然自走だが、九重までだったら1000mアップ以上、この日のコースが80kmなのでかなりのものだ。
みんなで見送って、彼のたくましさと明るさに、こちらまで元気をもらった一日だった。

この日は、一の宮からフィニッシュ地点までツール・ド・九州のコースをたどった。
9月12日(土)の最後の応援ライドは、スタート地点の豊後大野から一の宮までを走る予定だ。
集合は阿蘇駅に朝6時。
6時30分発の豊肥本線に乗車するため、自転車は輪行袋に入れて集合してほしい。
三重駅到着は8時31分。三重駅から参加する方は8時30分集合、スタートは9時を予定している。
走行距離は76km、獲得標高は1550mとなる。

最後の応援ライドで最も楽しみにしているのは、清川のスプリント地点から8km先にある幅120メートル、高さ20メートルあり日本の滝百選にも選出されている原尻の滝だ。
豊後大野をスタートしたら、この滝の上に架かる狭く欄干のない沈下橋を、選手が通過するという。
きっとコースの大きな見どころになるだろう。

沈下橋のすぐ横、緒方川の流れの中に、鳥居がぽつんと立っている。
これは「緒方三社川越し祭り」で神輿が川を渡る、いわば「神の道」を示す鳥居だ。普段は川である場所が、祭りの日には参道となる。
2026年のツール・ド・九州では、その神聖な風景を横目に、プロトンが滝の真上の沈下橋を駆け抜ける。

「神様が川を渡る道」のすぐそばを、世界各国のプロ選手たちが自転車で駆け抜けていく。
福岡ステージの天神ゴールもそうだが、この場所をコースに組み込んだコースディレクターの決断と、それを支える地元の人々の協力は本当に素晴らしいと思う。

私の活動に対し、さまざまな方面から声を掛けていただき、本当に感謝している。
だからこそ、新たな挑戦を続け、学びを深めていかなければならないと感じている。
9月22日の十勝グラベル、24日の釧路湿原グラベル、27日のニセコグラベルには、阿蘇満喫グラベルライドに参加される3名のみなさんと一緒に参加し、初めて北海道を自転車で走ってくる。
3つのライドで手ごたえを得られれば、来年は北海道遠征ライドの開催を検討したい。
さらに将来的には、みなさんと一緒に九州でグラベルイベントを開くことも視野に入れている。
また10月には、大分・熊本ステージの観戦ライドを開催し、前日の佐賀・福岡ステージでは天神ゴールでの観戦も計画している。
これからも、みなさんと一緒に自転車で九州を盛り上げていきたい。
