コルナゴ部長こと中尾公一さんレポート「走って飛んで食べる阿蘇ライドのペアリング(前編)」

みなさまこんにちは!VitzAyakaです。
道の駅阿蘇サイクルアドバイザーの「コルナゴ部長」こと中尾公一さんからサイクリングレポートが届きました。
今回は、八女市星野村でお茶を楽しみ、阿蘇では草原ライドと火口見学、そして夜のBBQ。大満喫の食とライドをお楽しみください!

 

今年の1月の初め、岐阜の大久保さんの紹介で東京のAsukaさんから阿蘇をサイクリングしたいと相談のメッセージが届いた。前職の旅館の時より自転車で来られる女性のひとり旅は応援していたので道の駅阿蘇のサイクリングプランに沿って案内することにした。

その後、日程を打ち合わせていると、阿蘇を走った翌日は『弱虫ペダル』で知られるようになったラピュタを空から眺めるとのことだった。それも観光ヘリならともかく、セスナ(軽飛行機メーカー)で思い浮かぶ「軽飛行機を自分で操縦して」ということに驚いたが、熊本はパイロットライセンスを取得する環境と遊覧飛行の環境が整っているため、Asukaさんは熊本でパイロット資格を取得し、月に1度は空の旅を楽しみに第2の故郷のようになった熊本に来られているとのことだった。

今回は飛ぶのは師匠の教官と2人、「後ろの席が空いているからラピュタを眺めたあとランチに天草か壱岐に行きましょう!」とお誘いを受け、これも阿蘇を案内する玉手箱だと素敵過ぎる空の旅に同行させてもらった。

菊池の旅館時代より一緒に遊んでいる岐阜の大久保さんは、趣味のお茶を愉しみに八女市星野村の木屋芳友園「茶房星水庵」のワイングラスで楽しむ煎茶や、世紀のフレンチシェフと称されたジョエル・ロブションが生前最後に認めた食材「八女伝統本玉露」のすすり茶と、菊池の食材を追求するミュシュラン獲得店、イタリア家庭料理「コントルノ食堂」を再訪したいとの事だった。大久保さんの趣味がグライダーということもあり、熊本の空の旅に日程を合わせてご一緒することになり、3泊4日の阿蘇ライドとのペアリングを練った。

Asukaさんより1日早く熊本入りされた大久保さんを空港に迎えに行き星野村のランチから1日目が始まった。以前、棚田が見えるカフェ「Sora」の味噌汁が美味しくて、木屋芳友園の前にある味噌汁屋の看板が気になっていたので行ってみることにした。
ここが玄関、築240年以上の自宅を兼ねた古民家で郷土料理「ふみちゃんの味そ汁屋さん」を営むのは後藤富美子さん(隣が大久保さん)こと「ふみちゃん」。

古民家の波打つような土間が店内になっており、壁には有名人のサインや記念写真、テレビ番組の取材写真がいっぱい並んでいた。

素朴な田舎料理のメインはだんご汁。7年熟成された味噌は、香りが豊かでほろ甘く、旨味が凝縮。こんにゃくはテーブルに置いてある鉄火味噌でいただく。代々受け継がれた星野村秘伝の保存食である鉄火味噌は様々な料理とも相性が良さそうだった。

帰りにふみちゃん手作りの星野味噌と鉄火味噌を買った。いずれも「もったいない」の発想による「くず米」が原料。

食堂の隣が歴史を感じさせる造りの農家民宿となっている。低い天井を見上げると今は梁にガラスを載せてあるが当時のカイコ部屋。江戸時代に庄屋の家として建てられ、明治から昭和初期にかけての国策によりこの地域は養蚕農家の集落になっていたのだろう。

初対面のその瞬間から、ふみちゃんの面白い話が連発する。笑顔になれるお母さんは、福岡県グリーンツーリズム協議会副会長、兼アドバイザーであり、星野村農産加工施設組合長という肩書。しかし、どんなに注目されても兼業農家の主婦のスタンスのままだそうだ。

 

食事の後、木屋芳友園の茶房星水庵に行くと、代表であり日本茶鑑定士の木屋康彦さんに迎えていただいた。この暖簾の前にはいろんな方が来られるが、先月はロブションJr.に、クリスタル界のオートクチュールと呼ばれるラリックジャパンの代表も足を運ばれている。

お茶体験は店内の「喫茶房 星水庵」のテイスティングルームで行われた。

木屋さんは2017年、八女伝統本玉露と八女茶の魅力を伝えるため、カリフォルニアのレストラン「single thread」との料理ペアリングにニューヨークを訪問されている。

木屋さんのお茶体験は八女茶のフルコースが楽しめる。リーデルのワイングラスを使って海外でも入手できるペットボトルの水出し煎茶や、ペリエで割るとスパークリングワインのようになり、新たな飲み物として感動させられる。八女伝統本玉露は、濃縮した旨味をすすり茶で一滴の味わいと、香貴の陶器に包まれた焙じ茶は和らぐ癒しの一杯として、そのような様々なお茶の飲み方を流儀も作法もなく楽しむことが出来る。

私と大久保さんは何度か木屋さんの八女茶体験をしているので、ラリックのグラスでいただく水出し煎茶と八女伝統本玉露のすすり茶、それに耐寒性が強く煎茶・かぶせ茶や玉露としてクオリティの高い新品種「きらり31」の後、木屋さんの経験と勘によって選んだ2019年物の本玉露を真空パックで冷蔵保存し、茶葉に残った僅かな水分による熟成された本玉露がコースになっていた。
ところが、ところがである。2019年物を準備されていると、実は2014年物もあると話された。茶師として夢の追求をした証であると微笑まれた。「袋だけでも見せてもらいませんか」と大久保さん。木屋さんの姿が消え、しばらくすると1kg入りの14年を持って来られた。すると席に着くや否や、何と、無言で袋にハサミを入れ開封されてしまった。100gでカーボン製のロードバイク完成車が軽く買えるお値段、「えっ!」、大久保さんと私は目が点になった。木屋さん、壊れたのか・・・

手前が2019年、奥が2014年、「飲み比べしてみましょう」と木屋さん。すると茶葉を嗅ぎたい、飲みたい、余韻を体験したい、そんな欲の塊になっていった。

お茶はまったくの素人、何の知識もない。ここで数回体験しただけだが、今までにない濃厚でありながら突き抜ける味わいの19年は素晴らしかった。14年はそれが更に熟し愕然となった。鼻孔に広がるふくよかで奥深く優しい旨味、しかし鮮烈で頭がカッと熱くなった。2品ともお茶にはない香りがあった。果物の香りのようだった。特に14年はフワッと立ち昇った。気のせいかそれは桃、熟成されるとワインのようになるのだろうか。

木屋さんは一言「間違っていなかった」と、呟かれた。

阿蘇ライドの最初のペアリングに選んだ福岡県八女市星野村「木屋芳友園 茶房星水庵」はまさにお茶の真髄を愉しむことが出来た。

 

阿蘇ライドのペアリングの夕食は菊池市のイタリア家庭料理「コントルノ食堂」。私の家から徒歩5分、阿蘇を走ったあとによく通う店で、大久保さんも5回以上は来られている。黒板には店の紹介が書かれている。
「本来イタリア料理は、身近な素材をシンプルに食べるもの、その物を味わう料理です。可能な限り菊池の食材を、できれば身体に優しい食材をできるだけシンプルに、シンプルだけど真似できない、それがコントルノ食堂の料理です。」

オーナーの菊池健一郎さん。菊池温泉街にあり店内は6名くらいのカウンター席と5名までのテーブル席がひとつ、「兄弟船」とか「銀座の恋の物語」が聞こえてきそうな昭和のスナックが寄り添う6軒のひとつを改装した店だ。

この日は5000円のコース
コントルノ食堂のメイン食材は「やまあい村の走る豚」だ。菊池渓谷にほど近い放牧地で武藤さんの愛情と豊かな自然育まれた放牧豚。もうひとつが「LONOWAの有機小麦粉」。菊池市旭志の鞍岳の麓でオーガニック栽培と昔ながらの自家製粉された地粉。コントルノ食堂の自家製パンと手打ちパスタはこの地粉により分厚い風味を醸し出している。

走る豚のリエット。自家製パンの香りと走る豚の旨味は相性抜群。非常に分かりやすいコントルノ食堂の名刺代わりの逸品だ。

走る豚の自家製ハム

自然乾燥のスパゲティ グリーンピースソース

菊池の農家青年が栽培したビーツのフリット。
このほか、走る豚のトマト煮や、堤さんの自然栽培菊池米のタケノコとスナックエンドウ自家製サルシッチャのリゾットなど、あまりに美味しくて、あまりに楽しくて、ワインがすすんで写真はない。

昨年、大久保さんが息子と来られた際にワイングラスで飲むお茶を披露され、今回飲み物のメニューに加わっていた。ワインなどお酒を飲まない人の、食事しながらの飲み物は、水か炭酸かノンアルコール飲料しかない。フレンチの巨匠ジョエル・ロブションが食中飲料として八女伝統本玉露を世界に紹介された。以降、木屋さんがお茶と料理のペアリングの魅力を伝えにニューヨークに行かれたのも、ラリックジャパンの代表が木屋芳友園の暖簾をくぐられたのも、この「ソーバーキュリアス」という「酒は飲めるがあえて飲まない」という考え方が広がっていることにある。

奥様のみどりさんも挨拶に来られた。
ランチは星野村の食材の田舎料理、ディナーは菊池の食材のイタリア料理、いずれも土地の味わいが強い素材による大地に根ざした料理は、八女伝統本玉露体験ととともに、明日からの阿蘇ライドのペアリングに最適だった。

 

2日目。メールでやり取りして空港で初対面というパターンは自転車の方と今まで何度も経験してきた。今回も空港に迎えに行き大久保さんも私も初めてAsukaさんにお会いした。熊本空港は現在建て替え中で降車場や立体駐車場など次々出来てしばらく行っていないので戸惑った。

道の駅阿蘇に着き予約していた牧野ガイドにより手配するe-MTBの手続きのためカウンターで受付した。阿蘇サイクリングの際に、安心して駐車できるサイクリスト専用駐車場の利用や、輪行で来た場合の更衣室の利用、並びに荷物の預かりなど、いずれも無料のサイクリストを迎えるサービスを道の駅阿蘇の「とことん満喫阿蘇サイクリング」のサイトから申し込むことができる。その際の当日の窓口がここになる。

坊中線で阿蘇火口に向かった。途中、放牧の牛や馬が迎えてくれて一気に阿蘇ライドの雰囲気が盛り上がってきた。

この日は黄砂によりいつもの風景は望めなかったが、火口のガス規制はなかったので火山博物館で休憩して火口に向かった。

阿蘇火口には新設された火口見学シャトルバスの発着拠点となる阿蘇山上ターミナル(阿蘇山西駅)から有料道路「阿蘇山公園道路」と歩道で行くことができる。自転車は有料道路で行くが無料。

全長1.2kmのこの道は最大20%近い勾配があるが景色が素晴らしい。

火口駐車場に着くと係りの方が自転車を停めるところ指示されそこから歩いてすぐ火口の淵に着く。現在の火口は煮えたぎる湯溜まりが見えなくて迫力はちょっと欠ける。それでも濛々と立ち上がる噴煙や火山ガスの匂いはまさに活火山である。火口以上に登山道右側の砂千里などの散策が阿蘇山の非日常的な体験としておすすめだ。ただし、自転車は通行不可である。

火口とは逆の駐車場のシャトルバスが待機しているところが眺めがいい。

黄砂がちょっと残念

火口から坊中線こと阿蘇パノラマラインのダウンヒルを楽しんで道の駅阿蘇から4キロほどのところの農業公園「あぴか」近くの本塚へ。

 

阿蘇平野に浮かぶ3つの小火山丘、北塚・灰塚・本塚があり本塚に案内した。ここは牧野組合から阿蘇ネイチャーランドが借りている私有地、よって通常は立ち入りできないが牧野ガイドの案内があれば500円の使用料を払えば入ることが出来る。

ロードでは無理だがe-BikeならAsukaさんも大久保さんも登ることができた。

有名な阿蘇火口は人が多いがプライベートな本塚はいつも貸し切り。自転車乗りにはこちらが似合う。

550mの眺めも素晴らしい。

内牧駅近くの「ショッピングふじた」のパン粉から揚げで補給。パン粉に包まれた揚げたてのハーブ鶏が抜群に美味しい。Asukaさんも大久保さんもちょっと感動の様子。

 

今日の宿は阿蘇駅からほど近い「ゲストハウス阿蘇の森」の新しい棟

ツインの部屋が3室、名前はゲストハウスだが、快適な空調に清潔な寝具、冷蔵庫、シャワー、ウォシュレットトイレ、ドライヤー、アメニティもタオルにバスタオル、シャンプー類に歯ブラシと充実。

外輪山側の広いテラスでは寛げる空間でお茶やBBQも楽しめる。畑の先には豊肥線があって、観光列車「あそボーイ」や「ハウステンボス号」、それに「ななつ星in九州」も眺めることができる。

リビングには薪ストーブがあり薪は好きなだけ燃やすことができる。阿蘇の朝夕は気温が低いので6月までは火を入れて、夏が明けたら9月からまた楽しめる。今日は3名で3室使うのでこの1軒屋は貸し切り。

敷地内の多目的ハウスにはBBQ、薪割り、卓球、トイレ、化粧室、洗濯機、焚き火、屋根の上は星を眺める展望所、自販機、駐車場には宿泊用のキャンピングトレーラー2台、キャンプエリア、宿泊施設が1軒。

 

夕食は自転車仲間のカルキさん宅でBBQ!

カルキさんは肉屋さんなので上質な部位が楽しめる。

食べて、飲んで、笑って、今日一日の楽しいひと時が続き、締めくくりの2次会へ。

BBQをやった隣にカルキさんのギターの練習部屋があってそこが2次会の会場。ウィスキーでも飲みながら演奏を聴く。最初は静かな阿蘇の暗闇に似合う静かなクラシック、次にブルースでスィングしたかと思うと、カルキさんお得意のジプシー・スゥイングのジャンゴ・ラインハートの曲にうっとりする。最後はもちろんロックンロールで盛り上がって、音楽はやっぱりいいなと感動に浸れる。2人とも大満足の様子、最後に少しだけ阿蘇ライド2日目ペアリングの余韻をどうぞ、前編はここまで後編3日目に続く。

 

いかがでしたでしょうか?羨ましいほどの大満喫な内容…

さてさて、コルナゴ部長がプロデュースするサイクリングイベント「阿蘇満喫モニターライド」も大好評開催中です。
次回は、4月10日(土)10時~
現在、参加者募集中ですのでご興味のある方はぜひご参加ください。
詳しくは⇩⇩
https://www.aso-denku.jp/recommend/2021/03/0410ride/

 

☆☆阿蘇アクセスルートのおススメはこちら!☆☆

 

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道路情報や店舗情報など道の駅阿蘇Facebook道の駅阿蘇ホームページでもお知らせしておりますのでご活用下さい。

道の駅阿蘇(NPO法人ASO田園空間博物館)

TEL:0967-35-5077

HPhttp://www.aso-denku.jp/

阿蘇市内の地図はコチラから

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道の駅阿蘇は、9時~18時まで営業中。

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