コルナゴ部長こと中尾公一さんレポート「外国人をサイクリングガイドした感想」

コルナゴ部長こと中尾公一さんから最新レポートが届きました!!
今回は「外国人をサイクリングガイドした感想」という事で、日本のみならず世界各国、どこの国からいらっしゃっても満喫できる阿蘇の路をご案内しているコルナゴ部長のレポートをご覧ください♡
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最近、外国の方を案内するサイクリングが増えました。
それも初めてのアメリカの方と、少し前になりますが初めて中国人女性18名のみなさんを大分から阿蘇まで2日間ガイドしました。今まで10名以上のグループは、シンガポール、マレーシア、台湾のみなさんを案内したことはありましたが、中国のそれも女性サイクリストは珍しかったので紹介します。
外国の方のサイクリングガイドが増えた理由は、道の駅阿蘇のサイトがリニューアルして、旅行会社にもリンクされ窓口が広くなったことと、以前は3日前には締め切っていたものを、直前でもエントリーの問い合わせができるようになったことだと思います。
私は直前の予約でも特に用がなければ積極的に受けています。理由は英語を話せませんが、3時間から6時間サイクリングをしていると昔からの友だちのような気分になれることと、その出会いによって新しい世界が見えることです。それと私くらいの年齢になると新しいことをするのが段々と面倒になるのを承知していますから、あえて一歩踏み出すように心がけています。
しかし、まったく知らない外国人をガイドするのは不安です。以前は参加者の情報が少なくて「どんな人たちだろう、どこを走ることを期待されているのだろう」と、そんなことを考えるとやめておこう断っていました。しかし、サイトがリニューアルされてから道の駅阿蘇の担当者より、どこをサイクリングしたいか、国籍、男女など参加者の情報が見えるようになったのでサイクリングプランを立てることが出来るようになりました。

こちらはコロラドとニューメキシコのかなり走れる6時間コースのお二人でした。
中岳火口に行ったら世界各地の火山を巡られている写真を見せてもらい驚きでした。ヘリや飛行機からの写真が多かったですが、阿蘇は歩いて、それも火口の淵までいけることに感動されていました。
火口が終わってオルモコッピアのランチを案内してたいへん喜ばれました。道の駅阿蘇に近く店内の雰囲気、オーガニック料理、それと大切な接客の良さから外国の方に外せないカフェ&レストランになります。最後に小高い丘のような牧野であるニベ塚に挑戦してもらいましたが、激坂を上るE-MTBのパワーと達成感、頂上からの360度の眺めは100%感動してれもらえます。
道の駅阿蘇にゴールしたらハグしてもらいましたので、お返しに店内で販売されている私がラベルの黒ビールを見せると、「オーマイガー!」のあと私とビールの写真を撮られてお買い上げいただきました。

ボストンからのご夫妻も火口が見たいということで案内しました。
ところが奥さんが途中疲れて押し歩きという場面もありましたが、何とか草千里まで着いて火口へはご主人のみのアタックになりました。奥さんを草千里のカフェで30~40分待ってもらうその提案は、道の駅阿蘇へ電話して英語が出来る方に話してもらいこの笑顔になりました。

サイクリングが終わるとご主人は牧野を走りたいと希望されましたので西小園牧野へ急きょ案内しました。この方の身長は185cm以上(それも外国の方は手足が長い)でしたが、道の駅阿蘇にはそれに対応するサイズのE-MTBが2台あり、長時間のライドを可能とするのでとても助かっています。

最後に中級者以上のコースになる九州自然歩道のグラベルで清水谷まで往復して原生林の森の紅葉にかなり感動されていたようです。「また来るから」と握手して別れましたが、かなり本気モードでした。


ホノルル在住の両親と娘さん夫婦はニューヨークから来られました。
ご両親は阿蘇パノラマラインの放牧の牛馬がいる大曲までで終わり、お二人はもっと走りたいということでニベ塚へ案内しました。田園風景の中を走っていると、トマトのビニールハウスのところに農家の方がおられたので話し掛けると、片言の日本語と片言の通訳でしたが阿蘇のトマトの美味しさでかなり盛り上がりました。

外国人が海外旅行に何を求めるかは国によってだいぶ違うとリクルート社の統計にありました。米国人のトップ2は、「冒険心を満たしたい」と「異文化の世界を味わいたい」ということでした。インタビューすると、国土が広大で車移動が多く、歩いて知らない土地を回ることに異文化を感じるといった意見が多く聞かれたそうです。そのためには阿蘇山の成り立ちや草原のことだけでなく、阿蘇カルデラに暮らす人々の独自の習慣やライフスタイル、考え方、それに阿蘇の人々の目線を説明できると満足度に繋がるのではないかと思います。

福岡の旅行会社から道の駅阿蘇の下城さんに、別府から阿蘇までと翌日は中岳火口までの2日間、中国人女性団体の九州サイクリングツアーガイドの依頼があり、内容や条件を確認してもらい私でも出来そうなことと、中国人サイクリストにも興味があったのでガイドすることにしました。
参加者は北京や上海の方が多いようでしたが、中国全土から募集された初心者も含む18名の女性サイクリストです。スタッフは8名で撮影2名、ライダー2名、サブライダー1名、統括1名、通訳を兼ねるメカニックと管理1名の計26名の団体になります。
企画したのは中国でサイクルツアーを手掛ける会社で過去に何度か九州で実施されており、バスやホテル、レストラン、サイクリングガイドを福岡の旅行会社に手配されたようでした。打ち合わせは、九州のガイド全員と主催者、福岡の旅行会社とzoom会議を行いました。また、ガイドの自己紹介文とコースプロフールを提出して参加者に配布されました。

このツアーを受けた後に今年のノーベル文学賞受賞の予想をネット見ました。
毎年有力候補になっている村上春樹さんのほかに、中国の残雪(ツァン・シュエ)さんという名前があり、国際ブッカー賞にノミネートされるなど世界的にも評価が高いそうなので、今回のこともあり代表作の一冊を買ってみました。内容は私にとって読みにくく、苦手な感じで途中挫折していますが、少し余裕があるときにもう一度読んでみたいと思っています。

行程は福岡国際空港に到着後、ステーションホテル小倉に移動してメカニックは輪行のロードバイク3台を組み、15台のレンタサイクルのロードバイクをそれぞれの人に合わせてサイズ調整や持ち込みのペダルを装着します。2日目はバスで移動して大分県中津市からサイクリングが始まり、担当は下城さんがスパークルおおいたレーシングチームの黒枝監督に依頼されました。
3日目は別府の杉乃井ホテルから、やまなみハイウェイを走って阿蘇までになります。大型バスが帯同しますので、走れなくなった方は収容しながらバスで移動する80kmのサイクリングです。大分市内はよく知らないので自転車仲間の大分の野崎さんと二人でガイドすることにしました。4日目は亀の井ホテル阿蘇パークリゾートから中岳火口まで案内して私のガイドは終わります。この日はシェラトン・グランデ・オーシャンリゾート泊です。
5日目は先方で手配されたガイドの方が青島や日南海岸をサイクリングして日向の宿、6日目は都井岬までサイクリング、バス移動で志布志港からフェリーさんふらわあで移動、7日目に大阪南港着後、関西空港から帰路の7泊8日。移動は大型バスとロードバイク22台を収容するハイエースです。

私は3日目の8時30分から別府スタートで案内することになっていたので前泊させてもらいました。宿はビズネスかと思いきや、参加者と同じ杉乃井ホテル宙館の海側のツイン、食事付きなので5万円近かったのではないでしょうか、驚きました。

スパークルおおいたの黒枝さんがサポートカーでメカニックの福部さんがガイドする初日は予定を大幅に遅れて杉乃井ホテルに到着されました。理由は初心者の方が数名いらしてスタート前に乗り方のレッスンがあり、その後もペースが遅かったことと、それとなんでもないところで落車されて怪我の対応もあったそうです。この会社のツアーで軽い外傷と打撲ですが、怪我されたのは初めてらしく、かなり落ち込んでおられました。そのためスタッフと私と野崎さんは、翌日からの対策のため遅くまでの打ち合わせになりました。

3日目は私と野崎さんの前夜の打ち合わせの後、中国のスタッフだけで打ち合わせた結果、交通量の多い別府からではなく由布院からスタートすることに変更になったと朝聞きました。由布岳の先にあるシルキーロードからの展望が素晴らしいので、上り坂をスパークルのサポートカーに乗せて絶景スポットに案内しようと黒枝監督がわざわざ来られました。

ところがホテルを出る時間が30分以上遅くなりシルキーロードはキャンセルになり、道の駅ゆふいんからスタートすることになりました。22台の自転車の積み下ろし作業は早いそうですが、参加者がサイクリングするまでの時間がかなり長くかかるためだそうです。

道の駅ゆふいん到着、日本語を話せる日本在住のハイエースの運転手兼メカニックは素早く自転車を降ろされ、監督と野崎さんと私が手伝いました。

なるほど、自転車のスタンバイは早かったのですがスタートするまでがゆっくりでした。
サイクリングは昨日の反省を活かして早いグループを私が先頭で案内して、次のグループを野崎さんが担当、遅いグループを女性サポートライダー、最後尾は男性サポートライダーでその後ろにサポートカー付いて疲れた方を回収していく体制で11km先の最初に休憩する山下池入口休憩所を目指しました。

昨日の遅かったペースとは違い順調に進行しているとのことでした。途中、片言の英語で話しながら走っていると、日本の女性の方と走っているようで、まったく違和感なく楽しいサイクリングになりました。

「九州サイクリングツアー2025」の旗も用意されていました。
参加者はいつも笑顔の20歳から30歳代の女性で、珍しかったのは帯同する2名のカメラマンの撮影が頻繁にあって、ポーズを取りながらかなり盛り上がっていました。私と一緒に撮りたいと尋ねられる方もあり、撮影が終わると丁寧にお礼を言われてみなさんとの距離感が走る度に近づく感じでした。

昼食は九重の農家レストランべべんこで、参加者には事前にビーフ、ポーク、チキンの料理から選ばれていたようです。なので混乱しないよう料理を運ぶのはメカニックと管理の方がテキパキとされていました。このあと久住連山が背景になるやまなみハイウェイの写真撮影スポットとして人気の長者原道標(看板)で写真を撮ろうと思っていましたが、このような風景が中国では珍しくないのかあまり感動はされませんでした。
牧ノ戸峠で野崎さんのガイドは終わり60km自走で帰ると管理の方に話すと、補給のジェルをいくつも渡され参加者からのお礼の言葉で見送りました。

牧ノ戸峠の先にあるやまなみハイウェイ展望台に立ち寄り写真撮影がありました。
それにしてもみなさんのジャージは高級なものが多く、オランダのパスノーマルスタジオ、イタリアのバロア、オーストラリアのマープ、ハイパーサプ、ニューヨークと上海のエドワンダーなど驚きでした。

ここまでツアーの責任者の方は、初心者の方にもなるだけ走るよう後押しされていました。せっかく日本に来たのだからということでしょう。牧ノ戸峠への上りも多くの方が挑戦されてかなり盛り上がりました。坂を上りきったサイクリストの達成感は世界共通です。
展望所からの下りで今までのペースで走っていると、安全が一番と言われていたリーダーの方が「このグループは35kmまでなら大丈夫」とリクエストされました。少しブレーキを緩くしながら走ると開けた景観になるたびに後ろから歓声が上がりました。やまなみハイウェイの絶景ダウンヒルも世界共通でした。

休憩する度にシャッター音が鳴っていました。

やまなみハイウェイから大観峰に行き景観を眺めた後は、212号は交通量が多い下りで危ないのでバス移動を提案しました。しかし、走りたい人には70kmは走らせたいというリクエストでしたので、城山展望所経由で阿蘇谷に降りて亀の井ホテル阿蘇パークリゾートにほぼ予定の時間の範囲内にゴールし走行距離も72kmと満足されていました。

4日目は中岳火口までの阿蘇パノラマラインのヒルクライムです。この日は車とバスも多いので注意するようリーダーの方に話していたこともあって、スタート前のブリーフィングでは強めの口調で注意喚起を話されていました。

阿蘇駅前のワンピースのウソップ像の前で写真を撮ってスタートを提案しましたが、ワンピースは知られていないらしくキャンセルになりました。撮影スタッフから動画を撮りたいので自転車にカメラ装着の相談があり了解したらこんな格好で走ることになりました。

山上広場から押し歩きを含めてかなりの方が中岳火口に行かれたようです。私はサポートで忙しかったことと、自転車の見張りをしていたので写真は撮れませんでした。
見学を終えたら山上広場に降りてここで終わりだと思っていたら、リーダーの方から一緒に昼食を食べましょうと誘われ、こういうことはマナーかと思い皆さんと一緒に食事をするためバスに乗りました。山上広場で終わりなら私の車は道の駅阿蘇の第2駐車場に停めているので下るとすぐに着きますが、食事場所の南阿蘇からだとそれなりの距離になりますが招待を優先しました。

昼食は南阿蘇村の白水乃蔵でした。
馬刺しコースと焼肉コースに事前に分けられて、私は焼肉コースにしましたが多分1万円くらいのコースだったかと思います。バスの運転手さんや管理の方はあか牛丼でしたがそれでも3000円以上だったようです。そもそもこのツアー自体が一人当たり100万円は超えているんじゃないと思いました。

食事が終わりバスの中で挨拶すると、手を合わせてお礼を大きな声で「NAKAO SAN!」と言われてグッときました。中国人サイクリストはどんな方だろうと思っていましたが、初心者と上級者が合わさっていましたがみなさん仲良くされていて、集合時間には少し遅れる程度で普通の自転車乗りでした。
道の駅阿蘇では、このようなニーズに応え、ガイドの収益を上げるために道の駅阿蘇を窓口にした取り組みが進められています。九州各地の自転車仲間と連携することで、ガイドエリアが広がり、滞在型の外国人サイクリストを迎えられるのではないかと思います。11月15日から3日間、福岡の自転車仲間と一緒に福岡と阿蘇をガイドしましたので次回その模様を紹介しましょう。

 

 

 

 

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